ビジネス

2022.12.03

H&Mの期間限定コンセプトストア、NYブルックリンにオープン

Getty Images

アパレルメーカーH&Mは、ニューヨーク市ブルックリン区のウィリアムズバーグで、コンセプトストア形式の新しい実店舗を1年限定でオープンすることを明らかにした。2024年1月まで営業するというこの新店舗は、広さおよそ650平方メートルの多面的なストアで、さまざまなスタイルをローテーション方式で展開する。

H&Mはこの店舗を、スタイルを見つけられる場所であり、実験室でもあるととらえている。4~12週ごとに新しいテーマが入れ替わるファッションの「回転ハウス」は、同ブランドとしては初めての試みだ。

消費者のロイヤルティが目減りし、価格一辺倒になりつつある時代にあって、小売事業者はあの手この手で顧客にはたらきかけ、引きとめをはかっている。

H&Mは、新店舗で展開される多様なバージョンを「チャプター」と呼んでいる。それぞれのチャプターには異なるルック&フィールがあり、チャプターが変わるたびに、ファッション、ビジュアル、体験型イベント、地元パートナーの商品などが一新される。H&Mは、「スタイルと同じスピードで動く、新たなストアコンセプトに命を吹きこむ」と説明している。

最初の「チャプター」となるブラッスリー(フランスの居酒屋的な飲食店のこと)は、冬のフランスのレストランにインスパイアされたものだ。来店者を心地よい場所へいざない、午後や晩の時間をのんびり過ごしてもらおうというコンセプトだ。

ここでは、H&Mのホリデーコレクションのファッションのほか、地元ウィリアムズバーグの店が扱う商品がキュレーションされ、フレグランス、家庭用品、ビンテージ品、グルメフード、アクセサリー、美容品など、あらゆるものが販売される。

H&Mウィリアムズバーグ店を訪れた客は、手軽なショッピングを実現する最新の小売技術も体験できる。大規模に導入されたRFIDのおかげで、店舗従業員は、在庫やサイズのオプションの全貌をリアルタイムで把握できる。
次ページ > 試着室にはスマートミラー

翻訳=梅田智世/ガリレオ

ForbesBrandVoice

人気記事