人口9000人の美しいイタリアの村、移住者に3万ドルを提供

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ようこそ、夢のイタリア生活へ。またもや新たな自治体が、移住者への金銭的支援に名乗りをあげた。金額は3万ドルだ。

気前のいいこの自治体、名前はプレシッチェという。風光明媚な小集落で、周囲を取り囲むオリーブ農園から「緑の黄金の町」とも呼ばれる。同集落が位置する南部のプーリア州は、丘に建ち並ぶ白漆喰の家々、緑豊かな農地、地中海の手つかずの海岸線で知られる。

プレシッチェの自治体は、住宅を購入して移住する人々に、最大3万ユーロの支援金を提供する。現在のレートでおよそ3万ドルだ。

同自治体の目的は、新たな移住者を集めて人口減少に歯止めをかけることだ。イタリアの他の自治体も、同様の取り組みをおこなっている。サルデーニャ島(最大1万5000ドルを提供)、カラブリア州(同3万3000ドル)、サント・ステーファノ・ディ・セッサーニオ(5万2500ドル)などだ。

では、知っておくべきことは? これらのプログラムはみなそうだが、支援金をもらうには条件がある。第一に、住宅を購入し、プレシッチェの居住者になる必要がある。

住宅は、購入時に空き家であり、1991年以前に建てられたものでなくてはならない。また、支援金には一定の指定用途があり、住宅購入およびリノベーション・改装に一部を回す必要がある。

地元プレシッチェの議員であるアルフレード・パリーゼ(Alfredo Palese)はCNNのインタビューで、「歴史地区には、1991年以前に建てられた空き家が多くあり、新住民を迎えて活気を取り戻したいと考えている」と述べた。「豊かな歴史と素晴らしい建築物やアートでいっぱいの旧市街が、じわじわと衰退していくのは悲しいことだ」

条件があるとはいえ、けっして悪い話ではない。なにしろプレシッチェでは、50平方メートル弱の住宅が、およそ2万5000ドルで買えるのだ。

詳細および申請方法は、プレシッチェ自治体のウェブサイトに近日中に掲載される予定だ。

プレシッチェが今回のプログラムの運用資金を得たのは、2019年に隣の自治体であるアックーアリカと合併したおかげだ。現在の人口は約9000人。「合併後には、面積が広くなったぶん、イタリアの国内法に従って、より多くの交付金を得られるようになった。今後数年にわたって毎年約100万ユーロが交付されるため、これを旧市街の活性化に投資しようと考えている」と、パリーゼは言う。

中世以来の歴史を誇るプレシッチェは、保存状態のよい歴史建造物、緑豊かな庭園、入り組んだ路地、美しいアートに満ちている。プレシッチェの廃墟化した邸宅とバロック様式の教会は、2014年の英国映画『踊るアイラブユー♪』にカメオ出演も果たしている。周辺には農地やオリーブ農園が広がり、なだらかな丘陵地には、自転車道や遊歩道も整備されている。

forbes.com 原文

翻訳=的場知之/ガリレオ

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