日本はジュニア層に課題、各国との比較
ベンチャーキャピタル業界の女性が少ないことは各国共通の課題だが、日本は女性パートナーだけでなく、ジュニア層のアソシエイトも女性が少ない点が大きな課題だ。VC業界で働く女性のコミュニティ「Tokyo Womenin VC」は、主な日本のVC約100社の女性キャピタリストの割合を調査。日米を比較すると、両国ともに女性パートナーは少ないが、米国はジュニア層の女性が増えている。日本では5年後、10年後、将来のパートナー層になる女性が育っていない可能性がある。ジュニア層を対象に取り組みが必要だ。
米国ではVC業界におけるパワハラやセクハラが大きな問題になり、業界全体の認識が大きく変わった。特にコミュニティの力は大きい。何か起きた時に一人で対処できなくても、コミュニティの力で解決したり悩みを共有したりできる。欧州でも、21年の資金調達額のうち女性起業家の会社が占める割合は約2%、女性キャピタリストも少ない。
そこで政府がトップダウンで女性起業家やキャピタリストの支援策を出しており、女性の取締役やイベント登壇者の割合を定めるガイドラインもある。今後、状況は改善するだろう。
Tokyo Women in VCでは、コミュニティを通じて、より平等で開かれたVC業界の実現に寄与していきたい。