Kindleの本に手書きのメモを加えることもできる。学術書や実用書を読みながら、覚えておきたい重要な知識に付せんを挟んだり、赤線を引いて強調するようなイメージだ。
Kindle向けに配信されている多くの電子書籍コンテンツに手書きのメモが残せる
ユーザーがKindle Scribe上で作成したメモは「ノートブック」に保存される。ノートブックのテンプレートは白紙からさまざまな罫線を入れたものから、To Doリストやスケジュール帳まで18種類をプリインストールしている。Kindle Scribeがシステム手帳の代わりにもなる。「ライブラリ」にPDFを読み込んで手書きのメモを加えることも可能だ。
Kindle Scribeには簡易なブラウザ機能もある。ウェブニュースのリーダー端末として使えなくもないが、操作感がとても緩慢な上、ウェブページのレイアウトも大きく崩れる場合がある。あくまで「おまけ」の機能として捉えるべきだ。
ブラウザ機能もあるがページレイアウトが大きく崩れる場合も多々あった。おまけ的機能として使いたい
書き味は滑らか。今後に追加・改善を期待したい
Kindle Scribeには専用のデジタルペンがある。充電や本体とのペアリング設定は不要。スタンダードペンとプレミアムペンの2種類に分かれているが、ペン先と反対側に「消しゴム」ツールがあり、側面のショートカットキーに任意の機能を設定できるプレミアムペンの方が格段に使いやすい。セット販売の価格は少し高価だが、後の快適さを踏まえてプレミアムペンを選びたい。
専用デジタルペンによる書き味はとても滑らかだ。丸みを帯びた平仮名、画数が多めな漢字などは、筆者が所有する少し前の世代の電子ペーパーを搭載するソニーの端末よりも、Kindle Scribeの方がよりなめらかに書けた。
右はKindle Scribe、左はソニーのデジタルペーパーに書いた文字。線の安定感はKindle Scribeの方が高く、心地よい筆記感が得られる