2022年11月15日、何回かの延期を経て打ち上げられたカプセル型宇宙船(NASAが1960年代後半から1970年代前半にかけて使用したアポロ・カプセルを思い起こさせるが、はるかに進歩している)は、2022年11月21日に月面からわずか130キロメートル以内に到達し、アルテミス1ミッション初の「月フライバイ」を完了した。
11月25日現在、オリオンは月の遠方逆行軌道(distant retrograde orbit)に進入し、有人用宇宙船として地球から最も遠い地点へ向かっている。未知の世界への旅立ちだ。
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2022年11月21日、月の裏側の一部が宇宙船オリオンの向こう側に見えている(NASA)
X字型のソーラー・アレイ・ウィング(SAW)に設置された16台のカメラを使って、4人の宇宙飛行士を乗せるように設計された宇宙船(ただし最初の月ミッションは無人)は、地球の自然の衛星の近くで自らの写真と動画を撮影した。
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アルテミス1ミッション6日目(2022年11月21日)、オリオンの光学ナビゲーションカメラは眼下の月のクレーターのモノクロ画像を撮影した(NASA)
オリオンは、月のクレーター(および地球)のモノクロ画像も撮影した。それらは美しい画像だが、オリオンが自立飛行するためのカメラを校正する目的で撮られたものだ。
オリオンのX字型ソーラー・アレイ・ウィングそれぞれの先端にはワイヤレスカメラが設置されており、宇宙船の外側の検査に用いられる。クルーモジュールにもカメラが3台搭載されている。
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ミッション5日目に撮影されたオリオンと遠くに見える月が写っているこの写真は、ソーラー・アレイの先端に取りつけられたカメラで撮影された(NASA)
SAWカメラは、回転して異なる角度から宇宙船を見ることができるため、月や43万キロの彼方の地球との「セルフィー(自撮り)」を撮ることもできる。
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ミッション6日目、オリオンの光学ナビゲーション・カメラが捕らえたVening Meinsezクレーター(NASA)