ビジネス

2022.11.29 08:00

ベトナムのEVメーカー「ビンファスト」が米国に出荷開始

Getty Images / VinFast

ベトナム最大のコングロマリット、ビングループ(Vingroup)傘下の自動車メーカー「ビンファスト(VinFast)」は電動SUVの初回出荷分を米国に向けて送り出し、イーロン・マスクのテスラに対抗しようとしている。

ビンファストは11月25日の声明で、999台の電気自動車(EV)のSUVモデル「VF 8」をベトナム北部の港町ハイフォンでパナマのチャーター船に積み込んで出荷したと発表した。これらの車両は、12月中旬にカリフォルニアに到着し、年内に米国の顧客に納車予定という。

同社は6万5000台のこの車種をグローバルに出荷する予定で、カナダと欧州への出荷分は2023年初頭に到着する見通しという。

ビングループの副会長でCEOのNguyen Viet Quangは、「VF 8の輸出開始は、当社とベトナムの自動車産業にとって誇らしい歴史的節目であり、この国が国際市場で競争できるEVを製造することに成功したことを世界に示すものだ」と述べている。

ビンファストは、グローバル市場で通用するEVの製造に取り組んでおり、テスラやBMW、ポルシェ、トヨタ、日産などの大手自動車メーカーから幹部を採用し、経営を強化している。同社は、今後の世界展開に備え、米国、カナダ、欧州で支社を設立しており、米国では最大20億ドルを投じて、ノースカロライナ州にEVの工場を建設する計画だ。

ビンファストの支配株主であるベトナム最大のコングロマリットのビングループの会長のPham Nhat Vuongは、自動車以外にも不動産や小売、家電、ヘルスケア分野の事業に注力している。フォーブスは、ベトナムで最も裕福な人物であるVuongの保有資産を43億ドル(約6000億円)と試算している。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事