ライフスタイル

2022.11.29 09:00

「お茶」を身近で価値あるものに 一保堂茶舖とバッグのマスターピースが協業


オンラインでは即完も


本プロジェクトの立案者であるマスターピースの古家幸樹は、そうした一保堂茶舖の想いを受け止めてデザインを制作し、約1年かけて商品化。日本では伝統的に茶筒を巾着に入れていたことから巾着をモチーフにし、日常的に使えるバッグに仕上げた。

薄マチと丸底の 2 型で、素材はナイロンと防水レザーの 2 タイプで展開。肩からかけることができ、スマホと財布が収まるサイズ感のため、散歩など気軽なシーンでつかえる。価格は、ナイロンがSサイズ1万7050円、Lサイズ1万7050円。レザーがSサイズ2万6400円、Lサイズ2万6400円。バッグには、ボトルと一保堂茶舖のティーバッグが付属している。




バッグは1300点製造し、そのうち400点は海外で販売。茶葉を輸入できない海外店舗のために、日本のお茶や作法を紹介するリーフレットも制作した。11月4日に発売すると、オンラインでは薄マチタイプが即完売。マスターピースの中心顧客である男性だけでなく、女性からも人気が高い。

11月5日には、マスターピース京都店で一保堂茶舖のお茶(玉露、抹茶、いり番茶)のテイスティングイベントも開催。地元の人から観光客まで多くの人が訪れ、4時間で200杯を提供する盛況ぶりだった。

「海外では抹茶がスーパーフードとして人気になっていますし、日本でもラテのフレーバーとして人気ですよね。イベントも好評で、改めて日本茶は多くの方に興味を持っていただけているのだなと感じました」(松浦)

同日から、店舗併設のカフェ「master-piece coffee KYOTO」でも一保堂茶舗の抹茶を使用したメニューの提供がスタート。今後も協業を通じて日本文化の発信に努めていく。


「master-piece coffee KYOTO」で提供している抹茶ラテ

「実は一保堂茶舗さんは、ブランディングの都合でほぼ他社との協業をしていません。はじめに私が提案した内容も、『半分以上できません』と断られてしまいました。ただ、日本の文化を世界に発信したいという想いや、ものづくりにかける情熱など、共感していただける部分があり、ご一緒することができました」(古家)

そうして、できること・できないことのすり合わせに時間をかけながら、約1年かけて形になった。結果的に、京都にもようやく戻ってきたインバウンド需要とも重なる好タイミングでのスタートとなり、両社の「メイドインジャパン」にかける想いは、バッグやお茶を通じて京都から海外へと運ばれていく。

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文=田中友梨 画像提供=master-piece

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