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2022.11.28

米政府、独禁法違反でMSのActivision Blizzard買収阻止の可能性

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Getty Images

驚きのニュースがある。Politico(ポリティコ)によると、米国の連邦取引委員会(FTC)は、Microsoft(マイクロソフト)がActivision Blizzard(アクティビジョン・ブリザード)を687億ドル(約9兆5800億円)で買収しようとしているのを阻止しようとする「可能性が高い」という。同委員会は、早ければ2022年12月にも反トラスト法違反の訴えを起こす可能性がある。もし本当にFTCがそのような措置をとれば、この買収にとって大きな障害となりうるだろう。

報告書によると、FTCの4人の委員は訴訟を起こすかどうか、まだ投票していない。またMicrosoftとActivision Blizzardの弁護士とも、まだ会っていないという。しかし、Politicoは、FTCのスタッフがMicrosoftとActivisionの主張のいくつかを問題視しているとしている。

FTCが主に懸念しているのは、この合併がゲーム業界でMicrosoftに不当な優位性を与えるかどうかだといわれている。現状では、Xboxはゲーム市場において、PlayStationとTencent(テンセント)に次ぐ第3のプレイヤーとなっている。

MicrosoftとActivisionは、この買収(687億ドル相当)の重大さを軽視しようとしている。Sony(ソニー)は、Microsoftが『Call of Duty(コール オブ デューティ)』のようなゲームをPlayStationから遠ざけてしまうと、Sonyが大きな不利益を被ることになると主張している。

MicrosoftがPlayStationから『Call of Duty』を引き離すと、Sonyは年間数億ドル(約数百億円)の損失を被ることになる。しかし、Microsoftは今月初め、Sonyに『Call of Duty』を10年間PlayStationで提供し続けるという契約を提示したと述べている。

Microsoftはまた、Activisionとの契約は、PCやコンソールの製品を向上させるというよりも、(『キャンディークラッシュ』のような)モバイルゲームに参入するためのものだと述べている。しかし、Activision BlizzardのタイトルをGame Passで提供することを望んでいるのは同じだ。

MicrosoftとSonyは、ここ数カ月間、数カ国の規制当局への提出書類で互いに非難を浴びせ合っている。両者とも、自分たちの主張を裏づけるために都合の良い事実のみを選んできた。例えば、Microsoftは、『Call of Duty』はSonyにとって必須ゲームではないので、Game Passに載せてもPlayStationに損害を与えることはないと主張している。
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翻訳=Akihito Mizukoshi

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