34%は組織のダイバーシティに「大変配慮している」、56%は「やや配慮している」としており、多くのVCがパフォーマンスを意識して多様性に配慮していることがうかがえる。意識の変化の背景には、「SDGsへのコミットメントを重視する機関投資家がLP(有限責任の出資者)として加わってきたことが大きい」と仮屋薗は指摘する。
今後、JVCAでは、イベントや勉強会における登壇者のマイノリティ比率を定めるなどして、ダイバーシティ&インクルージョンを含めSDGsを業界全体に定着させていく方針だ。
「調査は定点観測が大事で、今後の変化率を継続的に見ていきたい。解明すべきは、ダイバーシティがもたらす『効用』だ。一元的で均質的な組織ではなく、多様性のある組織はどのようにパフォーマンスが上がるのか。効果的な施策、ベストプラクティスを深掘りしていくことに意味がある」(仮屋薗)