左派との対決に意欲燃やすイーロン・マスク、BLM運動も非難

Elon Musk(Photo by Theo Wargo/WireImage/Getty Images)

イーロン・マスクはここ最近、左派グループとの対決姿勢を鮮明にしている。彼は、ツイッターのコンテンツ監視委員会を設立するという約束を反故にして左派の活動家たちを非難し、悪名高い右翼アカウントと関わり、BLM(ブラック・ライブズ・マター)運動についても疑問を呈している。

マスクは先月、ツイッターの内部に「広く多様な視点を持つメンバー」で構成されるコンテンツモデレーション評議会を設立し、コンテンツの評価やアカウントの復活を担当させると述べていた。しかし、彼は11月22日にこの案を撤回した模様で、「評議会の設立は、活動家たちがツイッターから広告収入を奪って、我々を潰そうとしないことが条件だった」と述べ、「彼らはその約束を破った」と、詳細を説明せずに主張した。

マスクはまた、ツイッターの本社らしき場所のクローゼットに保管されていた大量の「#StayWoke」のフレーズが書かれたTシャツをあざ笑う動画を投稿したが、これは2014年に白人警官によって射殺された黒人青年のマイケル・ブラウンの追悼の意味を込めて、前CEOのジャック・ドーシーが作らせたものと考えられている。



マスクはまた、「BLMは詐欺集団だ」と主張するユーザーに同意した模様で、BLMについて報道されている内容が「厄介なものだ」と投稿した。

彼はまた、ブラウンが射殺された際に両手をあげていたという証言を基にしたとされる抗議のフレーズ「hands up, don’t shoot(両手をあげたら、撃つな)」が「フィクションだ」と投稿し、その後、「ブラウンが手を挙げていた確実な証拠はない」とした連邦政府の報告書へのリンクを掲載した(マスクはその後、このツイートを削除した)。

マスクはさらに、ツイッター上で論議を呼んでいる右派のユーザーとも関わりを持っている。

ツイッターからは大手の広告主の撤退が続き、ジェネラル・ミルズやファイザー、アウディ、フォルクスワーゲン、チポトレ、ユナイテッド航空などがマスクの就任以来、広告を引き上げたと報じられた。

マスクは19日にツイッターでトランプ前大統領のアカウント復活に関する投票を行い、1500万人のユーザーのうち52%が復帰を支持したことから、彼のアカウントを復活させた。マスクがトランプのアカウントを復活させたのは、彼が2024年の大統領選に再出馬を表明したわずか数日後のことだった。

マスクが今月初めに有料の認証バッジのTwitter Blueの展開を開始した際には、有名人になりすますユーザーが続出した。英国のあるユーザーは、トランプの偽アカウントを認証させることに成功し、「これが、マスクの計画がうまくいかないことの証明だ」とツイートした。そのアカウントは後に削除された。

編集=上田裕資

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事