「なぜ地球温暖化の原因はCO2なのか」 気候変動に関する疑問、答えられる? 

ネットで気候変動に関するニュースをチェックすると「地球温暖化はウソだ!」と本気で信じている人が大勢いることがわかる。

また、温暖化を支持していても「本当にCO2が原因なのか」「地球はもうすぐ寒冷化するのではないか」といった疑問に答えられる人はほとんどいないだろう。

今回は、地球温暖化のさまざまな疑問に対する科学的な回答をまとめていく。

温暖化のデータを捏造?「クライメートゲート事件」


疑問に答える前に、温暖化懐疑派がデータ捏造事件としてよく取り上げる「クライメートゲート事件」を簡単に紹介する。

クライメートゲート事件とは、英国イーストアングリア大学の気候研究ユニットがクラッキングされ、地球温暖化の研究に関連した電子メールと文書が公開された事件である。

国際的陰謀の証拠であるとして大きな波紋を呼んだが、実は後に第三者機関の調査によって潔白が証明されている。

温暖化の原因は本当にCO2?



画像引用元:地球温暖化懐疑論批判

CO2が温暖化の原因となる気候モデルでは、シミュレーションの結果が実際の世界平均気温の変化に近い結果を再現するのに対し、CO2が温暖化の原因とならない気候モデルでは、結果が実際の世界平均気温の変化を再現できない。

IPCC第4次評価報告書では、1900年から1999年の気候のシミュレーションを行った結果、人為的な温室効果ガスの増加を考慮しないと実際の観測結果を再現できないと結論づけている。

温暖化の主な原因は水蒸気?




現在の大気の温室効果は約5割が水蒸気、約2割がCO2によるものであり、水蒸気が最も大きな温室効果を有することは事実であるが、CO2が重要な役割を果たしているのは間違いない。

大気中の水蒸気の量は人間活動によって直接的にコントロールできないため、気温上昇の最初のきっかけは、人間が排出したCO2によるところが大きいのだ。

温暖化が進むことで大気中の水蒸気が増加し、さらに温暖化を促進すると考えられている。
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文=エシカルな暮らし編集部

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