トランプが自分の手段(例えばTruth Social)にこだわると決めたなら、彼は今から引退後の計画を立て始めた方がいいかもしれない(ちなみに、米証券取引委員会に提出された書類によると、トランプはTruth Socialから他のプラットフォームに何かを再投稿するのに6時間待たなければならない)。
候補者が下すテックに関する決断は選挙に影響を与えることがある。
バラク・オバマが初めて大統領選に出馬したとき、大きな違いを生んだのはテクノロジーだった。ウェブや電子メールの使い方もそうだが、10年前にソーシャルメディアが世間に浸透したとき、オバマはある程度、選挙活動をソーシャルメディアで展開することができた。それについては研究論文を書く人がいるほど、政治の仕組みが大きく変わった。
政治の世界では、多くの人が話しているところに入り込まなければならない。なんとかしてトレンドになっているものについていかなければならない。
Truth Socialのようなアプリは、選挙態度を決めていない人や他の候補に乗り換えた人にアピールするのにあまり役立たない。トランプは彼に忠誠を誓っている人にのみアピールすることになる。
そこで、筆者は次のように予想する。
トランプはツイートし始めるだろう。そして、それが最終的にTruth Socialを崩壊させることになる。
そもそも、Truth Socialはツイッターという会話の大動脈が遮断されたゆえに存在するものなのに、なぜわざわざそれを今後も使う必要があるだろうか。そして、会話の大動脈がイーロン・マスクの所有でなかったゆえの存在であったらどうだろう。
だから、ツイッターに目を向けて欲しい。
トランプはツイートし始めるだろう。そして新たなフォロワーを集めるだろう。
Truth Socialはトランプの政治家としてのキャリアにおいて小さな出来事となるはずだ。
(forbes.com 原文)