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2022.11.22 12:15

M&Aと結婚の共通点。お互いの尊重とほどよい距離感が円満の秘訣

リリースベース(松村)

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幸せな結婚生活を送っている企業経営者は、結婚とM&Aには共通点が多いと話しています。ずばり、お互いを尊重し、信頼、会話、感謝を大切にして、程よい距離を保つこと。M&A仲介業のM&Aキャピタルパートナーズの調査でわかりました。

この調査は、既婚の企業経営者104人を対象に、11月22日の「いい夫婦の日」にちなんで行われたものです。経営者に現在のパートナーと良好な関係にあるかと尋ねると、「とてもそう思う」と「ややそう思う」と答えた人が合計で8割を超えました。つまり、ほぼ結婚生活が円満な人たちが対象になっていると言えます。

そんな彼らに結婚を決める際に重視した相手のポイントを聞くと、回答の7割を超えた上位2つが「人柄」(79.8パーセント)と「考え方や価値観」(71.2パーセント)でした。一方、M&Aの相手企業を決める際に重視するものは何かと聞くと、「考え方や価値観」がトップで72.1パーセントとなりました。2位は「会社の文化」(57.7パーセント)ですが、これは人間で言えば人柄に当たると言えなくもないでしょう。結婚相手も企業も、重視するポイントはほぼ同じです。


また、夫婦円満の秘訣は「程よい距離感」(67.3パーセント)、「感謝の気持ち」(66.3パーセント)、「会話」(64.4パーセント)、「信頼」(52.9パーセント)、「互いの協力」(44.2パーセント)となっていて、この上位5つの回答は、順位は違うものの、なんと良好なM&A成立の秘訣を尋ねた場合と一致しました。ちなみに、M&Aを行った経営者の8割が、良好な関係が築かれていると答えています。


円満な契約手続きを完了させたときのエピソードを自由回答で尋ねると、「お互いわかり合えるまで話し合った」、「互いに尊重し合う」などいった話が聞かれました。なかには「合意した以降は経営者同士で商売の話は一切しないほうがよい。欲張ってあれこれ話し始めるとロクなことはない」との意見も。夫婦に置き換えると、あれこれ要望を並べてはダメだということでしょう。まったく、夫婦関係そのものです。いやあ、痛いほど説得力があります。

文 = 金井哲夫

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