キハ28は、1960年代に国鉄が製造したディーゼル車両。全国各地で活躍していたが、現役で営業運転をしているのは、いすみ鉄道に残ったこのキハ28-2346のみ。だがこれも老朽化が進み、どうにも維持できなくなってしまったため、11月27日を最後に定期運行が終了となる。
いすみ鉄道は、この大人気の、しかも文化的にも大変に貴重な車両の実物を国吉駅で保存すると同時に、3Dデータ化して後世に残そうと考えた。レーザースキャンと、さまざまなアングルから撮影するフォトグラメトリーによって3Dデータを構築し、メタバース空間に甦らせる。そしてこのデータをNFT化して、付加価値を持たせようという考えだ。
そのための資金集めとして、いすみ鉄道は「うぶごえ」にてクラウドファンディングを行う。目標金額は280万円。資金援助した「パートナー」への返礼には、キハ28のデザインの1日フリー乗車券とお礼の手紙がもらえる「乗って応援コース」(5000円)や、キハ28グッズの詰め合わせなどがもらえる「キハ28コース」(2万8000円)などが用意されている。All-in方式のため、目標金額に達しなかった場合でもパートナーには約束の返礼が贈られることになっている。