ついに販売。最後のDB5「ゴールドフィンガー」ジェームズ・ボンド仕様

DB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーション

先週、試乗したDBXの鍵を返しにアストンマーティン青山に行った際、ショールームに展示されていたジェームズ・ボンド仕様の名車DB5を見て驚いた。なんと「ゴールドフィンガー」仕様だ。しかも、映画そのもののガジェット満載の1台だ。

これは普通のDB5ではない。アジア・パシフィック地域初公開として展示される「DB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーション」は、アストンマーティン・ワークスが2020年に復刻製造した限定25台の最後の1台で、11月3日~14日の間、アストンマーティン青山ハウスで展示された。

映画の中でのDB5
映画の中でのDB5

名作「ゴールドフィンガー」が公開されてから55周年、ジェームズ・ボンド映画25作目『No Time To Die』を記念しての顧客限定車だ。1964年の映画『ゴールドフィンガー』は、007の3作目であり、アストンマーティンDB5が初めて登場する作品。そのDB5が最新作で華々しく復活を遂げた。

世界で最も有名な車であり、最も魅力的なブランドの一つであるアストンマーティンの、特別なガジェットを装着した最後のDB5が「わずか」360万ドル (約5億円)であなたのものになる可能性がある。

限定25台のうちの1台が、アストンマーティンとアカデミー賞受賞の特殊効果師クリス・コーボールドが特別に開発した、動くゴールドフィンガー・ガジェットを搭載している。ただし、「動くガジェット」といっても、実際に「油や煙をばら撒く」という意味ではない。玩具の機能のように、ガジェットが「姿を見せる」ことを意味している。

フロント・マシンガン、イジェクターシート、トランクリッドの格納式防弾版、リアオイルスリック噴射装置、リア・スモーク噴霧器、回転式ナンバープレート、タイヤスラッシャー、シート下隠し武器収納トレイ、レーダー追跡マップなどなど、玩具と同じような感覚でアクセスできる。

操作パネルの写真
操作パネルの写真

ウインカーから飛び出す機関銃、トランクの中から出てくるリアの防弾シールド、本革製バケットシートや特注のコントロールパネルなど、細部にまでこだわったオリジナルクオリティのキャビン、そしてギアノブ上部に隠された秘密の赤い脱出シートボタンに感心させられた。そのボタンさえ押せば、助手席がドッカンと空に発射されそうな気配があるということで、ガジェットの完成度がいかに高いかがわかる。

機関銃の写真
ウィンカーから飛び出る機関銃の銃口

25台のクルマは、サー・デビッド・ブラウンが築いた古き良き時代のクラフツマンシップと、現代のエンジニアリングの進歩や性能向上、そしてクリス・コーボルトとの共同開発による最先端ガジェットの融合で最高品質に仕上がっている。
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文=ピーター ライオン

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