ジェネシスは同日午前のツイッターへの投稿で、FTXの突然の破綻によって「前例のない市場混乱」が生じ、ジェネシスの流動性を超える「異常な規模の出金要請」があったと説明。そのため、レンディング事業部門ジェネシス・グローバル・キャピタルでの引き出しと新規貸し出しを一時停止したと明らかにした。
停止期間がいつまでかは示していないが、貸し出し事業については来週、今後の計画を明らかにするとしている。ジェネシス・グローバル・キャピタルの貸し出し残高は直近四半期末で約28億ドル(約3900億円)。
世界的なリセッション(景気後退)の懸念や歴史的な物価高騰によって仮想通貨市場は今年大きな打撃を受けており、かつて急成長していた企業の倒産や投資家のパニック売りが相次いでいる。この混乱で仮想通貨の時価総額は約2兆ドル(約280兆円)失われ、業界は巨額の資金凍結や大量解雇に見舞われている。
ジェネシスは先週、デリバティブ部門がFTXの口座にもつ約1億7500万ドル(約244億円)が動かせなくなっていることも公表していた。ただ、FTXでの運転資金とネットポジションは自社の事業にとって「それほど重要ではない」としている。
仮想通貨のレンディング業界では、大手のセルシウスが6月に出金や振替を停止したのに続き、バベル・ファイナンスやコインフレックス、ボイジャーも同様の措置をとった。最近はブロックファイが破産の準備を進めていると報じられている。
(forbes.com 原文)