ビジネス

2022.11.17

スモール・ジャイアンツ 前日祭を開催。中小企業の新規事業や採用問題、どうしてる?

セッション2の様子(アワード前日祭動画より)


錦城護謨は、炊飯器を始め家電製品に使われるゴム部品を製造。2020年には、ゴムでできた「シリコーンロックグラス」をマクアケで販売すると、目標達成率に対して939%の支援金額を記録した。


錦城護謨のシリコーンロックグラス

太田は当時について、「当社の技術やモノ作りの思いを多くの方々に知ってもらいたかった」とコメント。BtoBビジネスで年間5000種類のゴム部品を製造する技術力を、自社製品を販売することで広くアピールできると考えた結果、「製品開発のきっかけから、マクアケでの販売による認知に至るまで、大成功と言える」と振り返る。


錦城護謨 太田泰造

マクアケの中山は、これまで多くの新商品を目にしてきた経験から、「成功する商品には3つの共通点があった。1つは機能やデザインなどで差別化されている。2つ目は、なぜ差別化できるかというストーリー。3番目は誰のためのものか、という思い」と明かす。そのなかでも、錦城護謨のグラスは「3つとも揃っていた」と評価した。

DIY用品をネットショップで販売するEC企業である大都は、DIY用品の卸売りだった事業をEC販売へ転換。経営する山田は、「新規事業にも目的はそれぞれ。私は既存事業が厳しい状況だったので、新規事業を始める際、絶対に成功させて会社の柱にしようと思っていた」と明かす。

山田はさらに、「新しいことを始めると、業界のみならず、社内からの反発もあったりする。新規事業はうまく行かないもので、理解してもらうのは大変で難しいが、そこで心が折れずに続けられるかどうかが重要」と、新規事業の難しさにも言及した。

太田も、「社長からのトップダウンではなく、いかに社員が自分ごととして取り組めるかが大事」と語る。「新規開発は成功体験やノウハウがないから、大変なこと。だからこそ、やり切るための強い気持ちが成功のカギとなる」と同調した。
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文=小谷紘友

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