ビジネス

2022.11.19

ターゲットが新たな店舗構想を発表 大規模店舗を開設へ

Getty Images

米小売大手ターゲットはここ数年、不動産の費用は高いが多くの客足がある大都市に合った都市居住者向けの小規模店舗を導入していた。

その同社がこのほど、約1万4000平方メートル規模の新たな大型店舗の構想を披露した。新たな形態・店舗設計の1号店は、米テキサス州ヒューストン郊外にオープンしている。

より大規模な店舗では、同社の人気の即日配送サービスが支援され、消費者には幅広い商品が提供される。こうした店舗は、ネット販売のフルフィルメント(受注から配送までの一連の流れ)のために店舗をハブとして活用する同社の戦略に沿ったものだ。

ターゲットは今後の店舗改装やチェーン全体の新店舗に、より開放的なレイアウトや地元に特化した要素(地元の食品やファッション、家庭用品など)を特徴とする新たな店舗デザインを導入する。

同社の広報担当者は「当社は今後、都市部の小規模店から今回導入している新形態の大型店まで、さまざまな規模の店舗のオープンを続ける」と述べた。

約1万4000平方メートルの店舗サイズは、同社の典型的な普通店舗よりも約1900平方メートル大きい。新たな店舗のレイアウトでは、過去の同様の広さの店舗の約5倍に当たるフルフィルメントスペースが裏に設けられている。

この追加スペースは、ターゲットの現在の成長を支えるものだ。同社は現在、デジタルな方法で行われる注文の95%以上を店舗で処理していて、即日配送は売り上げ全体の10%以上を占めている。

大規模なターゲット店舗では、食品・飲料品の提供商品を増やした本格的な品ぞろえや独占提携ブランド商品、他社から差別化し忠実な顧客層を構築する自社ブランドと全国ブランドの選ばれた商品が顧客に提供される。

新店舗は、自然光を含めた光を増やすことで、顧客のショッピング体験を向上させるよう設計されている。同社によると、窓を大きくしてより開放的なレイアウトにすることで、より多くの自然光が取り入れられるし、店舗の設計には「買い物客やチームメンバーにとって快適でインスピレーションを受ける空間」を作る間取りが採用され、地域で調達された再生木材が使用されている。

現地に合わせた設計を用いることで、ターゲットはその地に合わせた店舗外の景観設計から地元産の商品提供まで、コミュニティーに焦点を当てた各店舗ならではの要素を店舗に取り入れることができ、消費者にさらに親近感を持たせるような体験を培うことができる。
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翻訳・編集=出田静

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