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2022.11.25

ウェルネスな未来を迎えにいく「天城未来デザイン会議」 [前編] 次世代有識者の輪が広がり、うねりを生み出していく

2022年9月、メディア/企業/自治体/CivicTech/デザイナーなど各界のトップで活躍する面々が集結した。場所は、富士箱根伊豆国立公園内に位置する宿泊型研修施設、IBM天城ホームステッド。ここで何が行われ、これから何が始まろうとしているのか。その実態を追った。


いままで当たり前だったものが劇的に変化し、さまざまなところで意識の改革が求められている。

今後、暮らし方や働き方はどうなっていくのか。思想や価値観、常識はどのように移ろいでいくのか。我々が抱えているそれらの問いに、真正面から向き合うような会議が開催された。IBMが主催した「2022年天城未来デザイン会議」である。

「テクノロジーで未来のウェルネスをデザインする〜パラダイムシフトを仲間と考察し、新しい価値基準を言語化する2日間」と銘打ち、パラダイムシフト後のあるべき理想の生き方、社会、働き方を考えていくものだ。

参加者は3つの分科会に分かれ、「暮らし方」「働く」「消費」をテーマに2035年の日本を想定、現在の問題や課題などを浮き彫りにしながら、歓迎すべき未来を実現させるためのアイデアを生み出すことがゴールに設定された。

分科会はデザイン思考ワークショップスタイルで進行。まず、テーマについて思いつく論点・連想されるワードを付箋に書き出し、各自が説明したのち質問や討論を経てカテゴライズ、ホワイトボードに貼っていく。最初に書き出された数々のワードは点であるが、議論を重ねるうちに線としてつながり、面へと変化していくことになる。

誰も取り残さない未来


「暮らし方」をテーマとした分科会では、「一番選びたくない未来は戦争」という発言を皮切りに、「戦争を起こさないテクノロジーがあるのではないか」という視点へと移り、「テクノロジーは倫理とのバランスが重要で、バランスの取り方次第では人類の発展と衰退のどちらにも転がる」という話に発展。

他にも、医療、環境、宇宙など人類の発展に欠かせない分野のワードが上がっていく。専門家ならではの広い見識をもつ発言は、他の参加者たちを刺激し、発言から派生したさらなる知識や意見を重ねていくことで、より広がりと深まりを見せていく。

その後、経済格差や過疎化、ダイバーシティ&インクルージョンなど、他者との差異や容認、人と人のつながりが論点に。

「テクノロジーの前に、そもそものコミュニティのあり方やサービスの提供のあり方の仕組みから変えていかなくてはいけない」という発言が出ると、価値観やウェルビーイングについて議論が交わされていく。

「理想モデルとなる世界をバーチャルで実現する」ことがアイデアとして提示されると、「リアルに人口を増やすことは難しいが、デジタル上の住民というものを誰もが1人もつようにすれば人口が倍になる。

それによって日本全体の底上げができるのではないか」、「バーチャル市民としてその土地の関係人口になることで、それがリアル社会にフィードバックされるようになる」など、メタバースで新たなコミュニティを生み出し活性化させることで、リアル社会のさまざまな格差や制限、限界を突破させようというアイデアが続く。

最終的には、「誰も取り残さない未来」に向け、メタバース社会との二重生活で、場所、世代、性別、格差を超えて共存、それがリアルにも好影響を与えるという提案でまとまった。

概念のリセット、そして再設計


「消費」をテーマとした分科会も話題の矛先が多岐にわたった。

その要因ともいえるのが、「消費」という言葉の指す範囲の広さ。個人消費、社会消費、エネルギー消費といった、〇〇消費だけではなく、お金の概念、提供側と購入側、必需品と贅沢品、フードロスなどの問題、静脈産業や循環といったインフラ、仕組み、考え方など、参加者の立場によってイメージするワードが広範囲にわたっていたのだ。

そこで、出てきたキーワードをひとつずつ丁寧にカテゴライズしていく。そうして浮かび上がったのが3つの視点。

現在の過剰な消費社会から、消費の全体量を減らすために「賢く省く」という視点。

商品がどのように製造・運搬されて、店頭に並ぶのか。かかるコストやエネルギー、CO2排出量などを知るための「消費の全体構造の見える化」という視点。

そして、商品に対する知識や見方、消費の仕方を学び、アップデートしながら次世代に伝え「継続する仕組み」をつくるという視点だ。

議論を進め、これらの視点を叶えるためには『消費という概念を一度リセットし、消費体験を再設計すべき』という結論へと導かれていくが、参加者全員がもっと語りたい、もっと掘り下げたい、という気持ちを持ち続け、終了時間のギリギリまでディスカッションは続いた。

周囲を巻き込み、発信・行動する


最終日の発表では、各グループから「歓迎すべき未来を実現させるアイデア」として、次のような提案がされた。

新しい「暮らし方」2035として、現実社会+メタバースによる『時間軸と空間軸を移動できる暮らし方の実現/鮮度トークン×集合知による評価体制確立』。メタバース社会との二重生活で、フィロソフィーや志でつながるコミュニティを実現。社会を良くする活動が可視化され、誰も取り残さない未来の実現。

新しい「働く」2035として、『“利他的自己中心”労働のための仕組み化が実現・“Right” Work x Basic “Capital”の世の中へ』。お金や時間、知識に対し投資をすることで、成果の見える化、そして絆やお金、健康やスキルをバランスよく回転させていくというもの。

新しい「消費」2035として、『全体構造見える化×消費に対するリベラルアーツ×全体量最適化により“消費”概念がリセットされ“消費体験”の再設計が成された世界へ』。まずは現状の消費を視覚化、消費活動の全体とレイヤーを再定義し、消費とは何かを再度見つめ直し、学び、過剰消費を賢く省くためのシミュレーションの設定などが提案された。

3チームから出た結論は、利他的な考え方や価値観の再構築、見える化、誰も取り残さない、といった共通項目が多く、未来への思いを共感する結果となった。

発表後には、「利他的自己中心にて行動を起こし続ける」、「次世代の技術はきっともっと良くなっている!そのために『行動』し続けます」、「あとはやるのみ。『とにかくやってみようよ』というマインドが必要」などアクティブなコメントが出た。

また、今回参加したWEB編集長の谷本有香は、次のようにコメントしている。

「私たちが目指すのは、誰もが幸せを享受できる多様的な社会だ。そんな未来を創ろうとする時、同質性の高い者たちだけで議論していては叶わない。この会議は、そんなワクワクする未来の入り口にふさわしい場だった」

議論だけでは終わらせずに行動を起こすことの重要性を理解している参加メンバーのなかで、具体的な活動も生まれつつある。リアル社会をよくするためのメタバース構想では、具体的に地域を考え、出てきた課題の共有なども始まっている。

テクノロジーを手段とし、よりよい社会に向けて行動する人たちがIBMを中心に増えていく、アクティブな未来を構築するプロセスに今後も注視していきたい。


「天城未来デザイン会議」参加者:大村寛子(ヤマハ)、河合祐子(Japan Digital Design)、杉本直也(静岡県)、須田万勢(茅野市役所・諏訪中央病院)、関 治之(Code for Japan)、瀧本陽一(浜松市)、田子學(エムテド)、谷本有香(Forbes JAPAN)、土屋敏男(日本テレビ放送網※参加時)、戸村朝子(ソニーグループ)、中西裕子(資生堂)、西村真里子(HEART CATCH)、IBMから複数のメンバー。


IBM Future Design Lab.
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/ibm-future-design-lab/

オニが笑うほどの未来の社会を語る「オニワラ」
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/oniwara/

日本IBM
https://www.ibm.com

▶ 後編|ウェルネスな未来を迎えにいく「天城未来デザイン会議」テクノロジー企業の描くウェルビーイングとは

Promoted by 日本IBM │ text by Rikako Ishizawa | photographs by Tadayuki Aritaka | edit by Hirotaka Imai

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