ウェブブラウザ「Vivaldi」がMastodonを組み込む可能性

ウェブブラウザVivaldiのボス、ヨン・スティーブンソン・フォン・テッツナーはMastodon(マストドン)の支援者だ(Getty Images)

ウェブブラウザのVivaldi(ヴィヴァルディ)が独自のMastodon(マストドン)インスタンスを立ち上げ、さらに同社が提供するウェブブラウザに代替的ソーシャルネットワークのサポートを組み込む可能性を示唆した。

Mastodonには、ここ数週間ユーザーの流入が続いている。多くのTwitter(ツイッター)ユーザーがイーロン・マスクの所有するネットワークと、ますますエスカレートする彼の不安定な行動に背を向けたことが原因だ。

そのため、急速に成長するユーザーベースをサポートするために、多くの組織が独自のMastodonインスタンスを立ち上げているが、ブラウザーメーカーVivaldiもその動きに連なる企業となった。

VivaldiのCEOであるヨン・フォン・テッツナーは、MastodonはVivaldiの価値観に完璧にマッチしていると述べている。彼は「オープンスタンダードに基づいた、よりオープンなシステムを持つという考え方は非常に魅力的です」という。「この技術については何年も前から知っていましたが、よし、そろそろこれに飛び乗って、何か貢献できないだろうかと考えたのです」

フォン・テッツナーは、Mastodonには広告や流行りのコンテンツがないことで、はるかにクリーンな体験ができると述べている。「最悪のコンテンツを自動的に取り出してフィードに載せるようなアルゴリズムがないという事実だけみても、役に立ちます」と彼はいう。

「ユーザーとしてあなたがフォローするのは、あなた自身が関わっている友人たちで、他の多くの人々からのコンテンツは、友人が特に取り上げない限り目にすることはありません。隅っこで何か書き込んでるヘンな人を見ることはなくなります」

VivaldiにMastodonのクライアントを?


現在、Mastodonに足りないものがあるとすれば、ソーシャルネットワークを使いこなすためのクライアントソフトウェアだ。しかしVivaldiのCEOは、電子メールクライアントやRSSフィードリーダーなどの多くの機能をすでに備えているウェブブラウザに、Mastodonのよりよいサポートを組み込むことは可能だと考えている。

「Mastodonのクライアントをブラウザに載せるのは、比較的簡単な作業です」と彼はいう。「実際、小さな画面やパネルなどで非常にうまく機能するので、最終的にそのようなものになっても不思議はありません」

VivaldiのMastodonインスタンスはこちらから。ユーザーは、既存の Vivaldiの認証情報を使用してこのインスタンスに参加できる。同社のサーバーはアイスランドに置かれていて、VivaldiはEUのすべての個人情報保護法に準拠しているという。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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