SEOを意識したブログ記事をAIが自動で執筆する「Article Forge」の強み

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「ジェネレーティブAI」の世界は、急速な進化を遂げている。Dall-EやStable Diffusion、GPT-3、OpenAI、Hugging Faceなどの数多くのプロジェクトやスタートアップがバーチャルなインフルエンサーを生み出し、テキストから動画を生成するAIエンジンの開発にも取り組んでいる。

Glimpse AIのCEOのAlex Cardinellは最近、ポッドキャスト「TechFirst」で、これはほんの始まりに過ぎないと語った。

「最もエキサイティングなのは、AIがコードを書けるようになることだ。人間がやるよりも上手く自分自身を向上させることができるようになったときが、真のシンギュラリティ(技術的特異点)がやってくる。我々が生きている間に、そうした状況を経験することになるだろう」とCardinellは語った。

シリコンバレーではゴールドラッシュとも言えるほどジェネレーティブAIが爆発的に増加しており、景気の後退局面にも関わらず、ベンチャーキャピタルが150以上のこの分野のスタートアップに投資を行っている。

これらのスタートアップは、ソフトウェアエンジニアのようにコードを書き、企業の問い合わせ窓口担当者のようにチャットし、写真家のように画像を生成し、アーティストのように音楽を作り、販売員のように商品を売り、人間のように文章を書くAIを開発している。

「AIが書く文章は、6カ月前には笑ってしまうような内容だったが、今では人間が書くのと変わらない質が高いものも増えてきた。将来AIができるようになることを考えると、今やっていることは氷山の一角に過ぎない」とCardinellは述べた。

Cardinellが経営するGlimpse AIは、テキスト作成AIを開発している。同社は、キーワードに基づいてSEO対策をしたブログ記事を自動生成する「Article Forge」と、顧客が定義したスタイルでコンテンツを書き換える「WordAI」の2つのツールを提供している。

筆者はArticle Forgeを使ってみたが、iPhone 14 Proについてまずまずの記事を書いたことに不本意ながら感心した。一方で、アップルが既に新モデルをリリースしたと書きながら、価格が以前のモデルよりも高くなる見込みであるなどと書くなど、人間のライターが犯さないようなミスをしたことにうれしさも感じた。

それでも、AIが書く原稿は優れており、人間のライターがそれをベースに記事を書いたり、編集したり、書き足すことが可能だ。
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編集=上田裕資

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