マサチューセッツ工科大が半世紀ぶりにNASAの月面探査に参加へ

Getty Images


有人月面探査への下準備


一方、RESOURCEカメラは、アルテミス計画においてより直接的な役割を担う予定だ。これまで、人類はおろかローバーも月の南極には到達したことがなく、このカメラが撮影した画像は、NASAの宇宙飛行士の基礎訓練に使われる。NASAが有人飛行を行うのは、2025年に実施予定のアルテミスIII以降だが、MAPPとMITのペイロードは、着陸予定地に近い月のシャクルトン・コネクティングリッジを調査する予定だ。

この場所が興味深いのは、太陽光が全く届かない永久影と、ほぼ常時太陽光が当たっている尾根が存在することだ。このような条件から、科学者たちはこの一帯には生命維持に必要な水が氷の状態で存在すると考えている。

Ekblawによると、科学者たちはこの場所についてほとんど情報を持っていないという。「Lunar Outpostのミッションでデータセットを取得し、将来の宇宙飛行士のためにVR(仮想現実)やAR(拡張現実)でのトレーニングを可能にする絶好の機会だ」と彼女は話した。

MITの技術が半世紀以上振りに月面に達することが決まった今、Ekblawは同校が月探査や月への定住におけるリーダーになると確信している。今回のプロジェクトでMITが月面に再び到達できることを誇りに思う。ペイロードインフラを構築し月への定住に貢献するため、今後も月探査に関与し続けたい」とEkblawは語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

ForbesBrandVoice

人気記事