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2022.11.14 15:15

意外と知らない物流パレットのトリビア

リリースベース(松村)

Getty Images

11月12日は、一般社団法人日本パレット協会が制定する「パレットの日」とのことで、物流パレットについて、あまり知られていないことをピックアップしてみました。日本パレットレンタル(JPR)が公開した『きっと誰かに話したくなる 物流パレットの話』より引用しています。

物流に携わっている方ならご存知かと思いますが、そもそも「パレット」というのは、荷物を1つにまとめて、フォークリフトなどで効率よく輸送、保管を可能にした、すのこに似た形状の台です。

パレットのサイズは、トラックや鉄道コンテナ、海上コンテナで利用しやすくすべく1970年に1100×1100×144mm(T11型)とJIS規格として規定されています。

このパレットによる出荷・入荷作業は、手作業で行った場合に比べてパレット1枚あたり出荷時で約2.6倍、入荷時で約7.17倍の時短向上が見込めるとしています。ただ、自社の物流センターの中だけでパレットを使用し、輸送の際は手積みしているケースが少なくないといいます。


今の時代、複数の企業の商品が一括してまとめられ小売店へ届けられていますが、その過程でパレットを企業同士共有していかないと、パレットを活用した効率の良い輸送、保管というものが成り立ちません。

JPRでは、このあたりの課題を解決しようと、パレットのレンタルや空バレットの共同回収を実施。多企業間でパレットをシェアするためのデジタル化にも努めていて、より良い仕組みづくりをしているとしています。

いまや、オンラインショップで購入する人が爆発的に増え、物流業界では深刻な人材不足が続いています。輸送する時間(トラックの運転時間)は物理的にあまり短くならないため、こうした荷役や荷待ち時間をいかに短縮して、拘束時間を短くできるのかが課題解決につながります。その一役をパレットの活用法が握っているという話は、意外と知らなかったのではないでしょうか。

文 = 飯島範久

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