Walmartの米国食料品売上とほぼ拮抗
KrogerとAlbertsonsの合併により、2021年の売上高ベースで約2100億ドルのスーパーマーケット小売企業が誕生し、Walmartの米国食料品売上とほぼ拮抗することになる。両社は、図1に示すように、現在それぞれ米国で第2位と第4位の食料品小売企業である。
図1. 米国食料品小売企業上位8社の売上高(10億米ドル)、CAGR、前年同期比
※2021年度決算期は、Cstco(2021年8月29日)、Publix(2021年12月25日)、Ahold Delhaize(2022年1月2日)、KrogerとTarget(2022年1月29日)、WalmartとSam’s Club(2022年1月31日)、Albertsons(2022年2月26日)
出典:各社企業レポート/Coresight Research
店舗について
米国で両社の店舗が重複しない2大エリアは、カリフォルニア州北部と北東部である。しかし、以前、Krogerはこの地域にオンライン向けフルフィルメントセンター(CFC)の開設を発表しており、もしCFCが稼働すれば、店舗の売上を奪う可能性がある。現在、フロリダ州にはKrogerもAlbertsonsも店舗を構えていないが、Krogerはフロリダ州への出店を計画し、Albertsonsはフロリダ州への出店を計画していない。そのため、Krogerの同州での2つのCFCと物流センターの開設は、重複や奪い合いのリスクがない。
図2. Krogerの店舗分布図
出典:企業レポート/Coresight Research
図3. Albertsonsの店舗分布図
出典:企業レポート
2022年1月29日時点で、Krogerは、City Market、Food 4 Less、Fry’s、King Soopers、Ralphsをはじめとする様々なブランド名のスーパーマーケットを2726店舗展開している。Albertsonsは、2022年2月26日時点で、2276店舗を運営しており、傘下には同社の名を冠したブランドを含め、Safeway、Vons、Jewel-Osco、Shaw’sなどがある。