KrogerとAlbertsonsの合併
KrogerとAlbertsonsの両社は現在、合わせて4996の店舗(Albertsonsは2200店以上、Krogerは約2700店)、66の配送センター、52の製造工場、3972の薬局、2015の給油センターを運営している。
今回の合意により、KrogerはAlbertsonsの全発行済み株式を、一定の減額を条件に1株当たり34.10ドルの現金で取得する。Krogerの経営陣は、Albertsonsの純負債を約47億ドルと仮定し、この結果、企業価値合計は約246億ドルになると発表している。また、Krogerは、Albertsonsが株主に支払う予定の40億ドルの特別配当により、買収完了時の価格が1株当たり6.85ドル減額されるとしている。
買収完了に伴い、Krogerは一部の地域で店舗売却を行う予定で、同社の経営陣は、店舗売却を実現するための仕組みとして、Albertsonsが子会社を設立し、その子会社が株主から分離独立し、100~375店舗の独立した公開会社として運営する用意があると説明している。なお、買収金額には、Albertsonsの新会社の一部となる店舗売却の額も含まれる予定。
10月14日のアナリスト向け説明会で、KrogerのCEOであるRodney McMullen氏は次のように述べている。
「今回の合併は、“フレッシュ”“プライベートブランド”“パーソナライゼーション”“シームレス”に焦点を当てた当社のゴートゥーマーケット戦略を加速させることができるでしょう。今回の合併により食品事業を拡大し、より多くのトラフィックを生み出し、より多くのデータを取得することで、代替利益事業の成長を加速させ、事業への再投資を行い、株主への資本還元を行うための大きなキャッシュフローを生み出すことができます。当社の価値創造モデルが加速されるのです。実際、合併完了後の最初の4年間は、Kroger単独の年率8%から11%を大きく上回る総株主利益実現を見込んでいます。
合併後は大きな相乗効果を発揮し、お客様への価格引き下げに約5億ドルの投資を予定しています。また、Albertsonsの店舗に13億ドルを追加投資し、顧客体験を強化します。2018年以降、Krogerは従業員の賃金と福利厚生に12億ドルを追加投資していますが、引き続き従業員への支援と投資に注力し、合併後も賃金と包括的な福利厚生の向上を継続するために10億ドルの投資を予定しています。」