──西内まりやさん
ファッションイベントで初めて会ったYOSHIは当時16歳。私より頭一つ小さくて、キラキラと輝くような笑顔が印象的だった。
「俺は全力でこれから歴史を作っていく。0から1を作りたいんだ。それで1人でもhappyになってくれる人がいればいいな」
飾らない彼の胸の奥は大きな愛に満ちていた。
こんな子がいるんだ……10歳の歳の差を感じさせない達観したYOSHIに衝撃を覚えた。
初めから意気投合した私達はまるで兄弟のような関係で、何かあるといつも、電話でも会ってでも相談してくれた。
「本当ねーちゃんみたいだな」
不器用で危なっかしい彼を常に見守っていた。
時には突っ走って勘違いされたり、彼のイメージが独り歩きしたりして……でも彼はいつも自分らしさを貫き、全力で世の中のためにと他人の事を考える人だった。コロナ禍ではいち早く洋服のあまり布でマスクを手作りしたり、売上金額を寄付したり、行動力ある勇敢な人だった。
私に相談する時はいつも彼の両親や周りの友人などを心配しての悩みだった。真っ直ぐな目で、繊細すぎる感性を持って、毎日を全力で生きていた。「一緒に人生を楽しもう」。私達は会うといつもそう言葉を交わしハグをした。
YOSHIと初めて会った日。つい最近YOSHIから"懐かしいの出てきたから送ったわ"とLINEで送ってくれたばかりでした
前進し続ける彼の姿は私にとっての光であり希望だった。いつの間にか身長も抜かされて、日々色んな事を吸収して話し方も目つきも大人になっていく姿が、とても魅力的で楽しみで仕方なかった。
YOSHIがいなくなって、心がぽっかり空いた日々が続いて、私の方がYOSHIから沢山の愛とエネルギーをもらっていたなと思う。YOSHIは毎日を後悔なく生きる事を教えてくれた。
彼が持つ才能と大きな愛はこれからもっと多くの人に届くはずだった。一番本人が悔しがっているだろうけど、YOSHIにもらった力や愛を胸に、私も一表現者として伝えていこうと思う。
YOSHIありがとう。ゆっくり眠ってね。心よりご冥福をお祈りします。
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