イーロン・マスクはツイッターを破壊しようとしている?

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Twitterのようにユーザーに広告を表示してお金を稼ぐという発想で成り立っている会社では広告はもう少し重視されるべきだとあなたは思うだろう。

イーロン・マスクはTwitterを民主化ゾーン、つまり誰もがアクセスできるプラットフォームかつオープンで自由な言論を行う場として捉えているようだ。問題は、これがOSのLinux(リナックス)やインターネット百科事典のWikipedia(ウィキペディア)、地域の図書館にも当てはまるということだ。

Twitterは営利企業だ。非営利でない限り、完全にオープンで自由であることはできない。また、ブルーの認証バッジを売ろうとする営利企業と、開放性と自由をうたおうとする非営利企業の両方の世界を持つこともできない。これらは相容れない。

マスクは最近、Twitterが今後いかに馬鹿げたことをたくさんやるかについて投稿した(週80時間労働を要求することと、無料の食事を中止することもそこに含まれるかもしれない)。マスクは帝国の再建をほのめかしているようだ。成長するためにはTwitterは自己改革をしなければならず、そうなれば多くの巻き添え被害が発生するだろう。

残念ながら、ソーシャルメディアのユーザーはそのように考えているとは筆者は思わない。私たちが写真共有のBeReal(ビーリアル)のようなアプリに飛びつくのは、何か新しいこと、楽しいことをやっているからだ。基盤の再整備やアーキテクチャの改善など誰も望んでおらず、期待してもいない。アプリにやるべきことがあるとすれば、それはすでに手遅れなのだ。また、会社がどのように金を稼ぐかも気にしない。その製品は価値があるか、あるいは嫌われているかのどちらかだ。中間はない。

では、イーロン・マスクは何をしているのか。

筆者は時々不思議に思う。もしかしたらイーロンは経営陣を解雇するために会社を買ったのかもしれない。もしかしたらソフトウェアのオープンソースモデルが、収益の可能性がほぼゼロであるにもかかわらずソーシャルメディア市場において何らかの有効性を持っていると信じているのかもしれない。あるいはミームを生み出すのが好きで、それが可能かどうか確かめたかっただけなのかもしれない。

そうなのだ、筆者は混沌とした状況に興味をかき立てられている。

TwitterがソーシャルメディアのTeslaになれるかどうかを見てみたいが、これがテクノロジーの破壊的な状況の1つにすぎないのかどうかも気になる。また、Facebookも同じくだ。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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