スポーツウォッチが人気である。そして、その代表的なモデルとして認知されているのがクロノグラフモデルだ。
クロノグラフとはギリシャ語で「時間=Chronos」と「記す=Graphos」を合わせたもので、時間を計測するストップウォッチ機能を指す。19世紀初期に初めて時計に載せられた機能で、腕時計の時代となった後も進化し、現在ではその人気の高さから各ブランドが必ずラインナップするまでになっている。
今年も例年通り、多くのクロノグラフモデルが発表されたのだが、一際目を引いたのがオーデマ ピゲの「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ クロノグラフ」だった。このコレクションは、同ブランドの大人気モデル「ロイヤル オーク」に比肩する、新たな柱になるべく2019年に誕生している。4年目となる22年は、日本限定のモデルが3型登場した。
オクタゴンのミドルケース、肉抜きされたラグホールとそこに打たれたビス、特徴的なアラビア数字、3Dによるブランドロゴ、光の加減によって表情を変えるカーブした風防など、基本的な構成は変わっていないのだが、ダイヤルがラッカーから天然石へと変更されている。
ミドルケースもケース素材と同じホワイトゴールドが使用されており、天然石のダイヤルをより際立たせている。
3型のうちのひとつである3カウンターのクロノグラフモデルのダイヤルには、天然石のなかでも漆黒のオニキスが使用されている。光沢のあるブラックは美しく、アワーマーカーのバケットダイヤモンドと相まって気品のあるダイヤルを形成しており、ホワイトゴールドケースとの相性も抜群だ。
そして機能としてはクロノグラフを一歩進めたフライバッククロノグラフが搭載されている。1930年代に開発された機能なので、クロノグラフ誕生から約1世紀後にできたものだ。
クロノグラフの基本操作はスタート→ストップ→リセット→リスタートの順で、2度計測する場合3回プッシュボタンを押さなければならないが、フライバックではリセットボタンを1回押すだけで、次の計測がスタートする。連続して計測する場合、とてもスピーディだ。“フライバック”という名称は、リセットした際に飛ぶように針が戻るためである。
スポーツに欠かせない優れた計時機能に、精悍(せいかん)なデザイン、そしてエレガントなカラー、素材が組み合わさった腕時計には、伝統的な要素とこれまでにない新しい発想が融合している。まさに新時代の1本といえるだろう。
ラグは肉抜きされ開口しており、まさにケースがミドルケースを挟み込んでいる構造がよくわかる。21年のモデルではミドルケースにセラミック素材を使用していたが、この日本限定モデルはケースすべてがホワイトゴールド素材だ。
12時位置の「AUDEMARS PIGUET」のロゴは、3Dプリント技術で成形されている。
ムーブメント|自動巻き Cal.4401
ケース素材|18Kホワイトゴールド
ケース径|41mm
価 格|¥9900000
問い合わせ|オーデマ ピゲ ジャパン 03-6830-0000