取引所の崩壊が、その取引所で取引される資産を引き下げるとは思わない人もいるかもしれない。しかし、今週それが起こった。FTXはFTTを作り、相当量を保有していた可能性があるためだ。また、バンクマン・フリードは暗号資産業界における鍵を握る人物だ。バンクマン・フリードの会社は失敗することなく、開拓することが期待されていた。暗号資産の信頼は揺らいでいる。バンクマン・フリードは暗号資産が提供する透明性について頻繁に語っていたが、現在、自身の会社はおそらく透明性の欠如が原因で倒産する可能性がある。
この業界の新興性という性質を考えると、暗号資産の多くは信頼性に左右される。暗号資産取引の主要プレーヤーだったFTXの明らかな破綻は恐怖と疑念を増大させる。FTXの顧客は、自身の口座がどのように管理されていたかにもよるが、最終的に損をする可能性がある。
FTX USの運命
FTXはバハマ拠点だが、米国の投資家が利用しているFTX USはマイアミに拠点を置く別の事業体だ。FTX USの顧客に最終的にどう影響するかはまだ不明だが、FTXは顧客に対して資金を預けないよう明確な警告を発している。
さらなる規制の強化
顧客が資金を失えば、暗号資産に関するさらなる規制が導入される可能性がある。暗号資産はブロックチェーンが提供する信頼の分散型モデルという考えに基づいて作られた。しかし、FTXのケースはまだ物事がうまくいかない可能性があることを示している。隅々まで明らかなわけではない。
1つの取引所の崩壊の可能性は、より広範な暗号資産の状況を危うくするものではない。しかし、信頼が揺らいだ理由は明白で、FTXの規模が相対的に大きいために多くの業界参加者が直接影響を受けている。
暗号資産は2022年、今回の件以前も良い状況にはなかったがさらに悪化している。しかし変動は珍しいことではなく、Bitcoinは過去2年でパーセンテージにして2桁の下落が9カ月、2桁の上昇が8カ月あったことを思い出してほしい。今月は極端に見えるかもしれないが、Bitcoinに関していうとその変動性は近年と比較してそれほど異常ではない。
(forbes.com 原文)