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2022.11.11 12:00

FTX騒動に始まった暗号資産の暴落をどう捉えればいいのか

Getty Images

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Bitcoin(ビットコイン)は2022年下半期は比較的安定していた。6月中旬以降、株式や債券が広く下落する中、買い替えされてさえいた。だがそうした動きは今週、主要な暗号資産(仮想通貨)取引所であるFTX International(FTXインターナショナル)が支払能力問題に直面したことで変わった。

Bitcoinは価値の約4分の一を失った。FTXインターナショナルは今、危機に瀕している。2022年初め、FTXはラリー・デイビッド主演のスーパーボール広告を放映し、アメフト選手トム・ブレイディなど著名な投資家を抱え、評価額は300億ドル(約4兆2500億円)以上だった。そして今、FTXの財務は危ういと噂されている。国際的な暗号資産取引サイトのバナーには「FTXは現在、引き出しを処理することができません。預け入れしないことを強くお勧めします」とある。

取引プラットフォームは賃借対照表に10億ドル(約1420億円)の穴を抱えているべきではない。ベンチャーキャピタルのSequoia(セコイア)はFTXの持ち分の評価額をゼロにした。Binance(バイナンス)は混乱の中、競合するFTXの買収を検討していたが、最終的に断念した。暗号資産は往々にして変動するが、今週は特にひどい1週間だった。

なぜこんなことになったのか?


事の発端はFTXのCEOサム・バンクマン・フリードの投資会社Alameda Research(アラメダリサーチ)がFTTを大量に保有していることにあるようだ。FTTはFTXが発行する独自トークンだ。

このような相互保有は必ずしも悪いことではないが、リスクを生む。大規模な相互保有の開示はBinanceなど他のFTT保有者を不安にさせた。FTTの主要な保有者がパートナー企業で、多様な投資家ではない場合、資産は見かけほど強固なものでないかもしれない。売りが殺到し、FTTの価格はわずか数日で90%超急落した。

FTTの大幅な下落はFTXの支払い能力問題を引き起こしたようだ。これは、FTXが顧客の取引プラットフォームから予想されるよりもはるかに大きなリスクを取っていたことを示唆している。また、FTXは米国のさまざまな規制当局の調査を受けているとの指摘もある。

そうして、他の暗号資産や関連企業の全般的な下落が起こった。
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翻訳=溝口慈子

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