官公庁のお仕事が人気の兆し 堅苦しいイメージがなくなった?

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官公庁での仕事と聞いて、どんなイメージを抱くだろうか。一昔前まで「堅い」「真面目」といった印象が先立ち、就職・転職先として敬遠する動きも一部では見られた。しかしそんな官公庁で働くことへの関心が、ビジネスパーソンの間で高まりつつあるという。

ビズリーチが2022年9月26日~10月2日、運営する転職サイトの会員758名を対象に行なった調査によると、官公庁への仕事に興味を示した人の割合は、「興味がある」(31.5%)、「どちらかといえば興味がある」(35.2%)を合わせて約7割に上った。

中でも「興味がある」の回答は、昨年同社が実施した同様のアンケートでは21.7%だったが、今回はそれを約15ポイント上回り、官公庁への仕事に関心を持つビジネスパーソンが増加傾向にあることを示している。

さらに官公庁で働く魅力について尋ねたところ、「仕事を通じて社会貢献ができる」(64.8%)、「官公庁でしかできない、インパクトの大きな仕事に関われる」(55.1%)が回答の上位を占める結果に。

一方で、官公庁での仕事への不安を聞いたところ、「民間企業との文化の違いになじめるか」(48.2%)「中途採用で入省・入庁して活躍できるか」(47.8%)など、民間企業と官公庁との組織風土、環境面の違いを懸念する回答が多く見られた(複数回答3つまで可)。

度重なる新型コロナウィルスの流行に環境問題、貧困など、社会課題が山積する現代。ビジネスパーソンが仕事を選ぶ軸も、時代背景に合わせて確実に変化している。キャリア採用の強化に乗り出す官公庁は増えているが、官民の人材交流をより活発化させるためには、乗り越えなければならないハードルがあるようだ。

※調査はすべてビズリーチ調べ

文 = 大柏真佑実

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