経済・社会

2022.11.10 13:30

ロシアの戦闘機MiG-31は約320キロ先から敵を狙う、ウクライナ反撃できず


MiG-31の乗員は、高い位置から装備されているザスロンレーダーで標的を探し、200マイル(約321キロ)離れた標的にミサイルR-37Mを1発、発射することができる。それに比べて、ウクライナのSu-27が装備する同じくヴィーンペル製のR-27ミサイルの射程距離は50マイル(約80キロ)以下だ。

ウクライナ軍が8月下旬から東部と南部で反撃に出たとき、VKSはウクライナ上空の8つのゾーンで24時間パトロールを行い、それぞれのパトロールにMiG-31またはSu-35のペアを投入した。

このパトロールは反撃の支援をしているウクライナの攻撃機(Su-25、Su-24、MiG-29)を捜索するためのものだった。8月下旬に反撃が始まって以来、ウクライナは4機のMiG-29、6機のSu-25、そしてSu-24とSu-27を各1機失ったことを外部アナリストは確認している。

MiG-31の乗組員が何機を撃墜したかは不明だ。おそらく数機だろう。「VKSは10月に1日あたり最大6発のR-37Mを発射した。非常に長い有効射程、低高度の標的を捕捉するために設計されたシーカーと組み合っているこの非常に高速な武器は特に回避が困難だ」とブロンク、レイノルズ、ワトリングは研究に書いている。

VKSは、戦闘ではなくクリミアでの事故で1機のMiG-31を失くした。それ以外の戦闘機の乗員は、今回の戦争で無傷で撃ち返せないウクライナ人に向けて攻撃している。

ウクライナ軍が最近、MiG-31部隊に打撃を与えたのは10月のベルベク空軍基地への1回限りの砲撃だ。この基地へのロケット弾攻撃は数機のロシア軍機を破壊または損傷させたが、そのどれもMiG-31ではなかった。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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