今回のシリーズBラウンドは、Keyframe Capitalが主導し、ArcTern VenturesやModerne Ventures、クリーンテック投資家のRamez Naam、Nexus Labs、Wind Ventures、Alpaca VCらが参加した。また、Bridge Bankから1000万ドルの融資を獲得した。
Xealは、UBSやFriedman Realty Group、Stonewegといった企業と提携し、同社が「未来のガソリンスタンド」と呼ぶ充電ポイントを整備している。
「当社は約1年前にシリーズAを完了したが、当時の計画は、クリーンエネルギーを場所を問わず誰でも利用できるようにすることだった。その一環として、不動産オーナーやデベロッパーと協力することにした」と、XealのCEOのAlexander Isaacsonは述べている。
Xealは、充電ステーションを利用するドライバー向けのソフトウェアを運用するため、分散型台帳テクノロジーをベースにしたApolloというプラットフォームを開発した。Isaacsonによると、EV充電のスタートアップは、単一のサーバーに依存することで、ダウンタイムが発生した際の問題に直面していたという。
「2019年に初めてプラットフォームを立ち上げたときは、大混乱に陥った。それは中央のサーバーに依存していたからだ」と、彼は、Xealのテクノロジーの初期バージョンについて述べている。同社が特許出願中のApolloは、中央サーバーを経由するのではなく、各ユーザーのスマートフォンを「モバイルデータセンター」として利用するものだ。
Xealは、複数のチャネルで収益をあげており、不動産オーナーには充電ステーションの設置費用と、管理ソフトのアクセス料を請求している。「ドライバーは、Apple Payなどで充電費用を支払い、当社はその売上をビルのオーナーとシェアしている」とIsaacsonは述べた。
新たな調達資金は、カリフォルニア州ベニスにある同社のエンジニアリング拠点の拡張や、その他のイノベーションに投資される。同社はまた、より多くの不動産業者を招き入れるためのパートナーシップの拡大にも投資を行う計画で、再販プログラムの拡大により、年末までに1万台の充電ネットワークを整備しようとしている。
Isaacsonによると、Xealは全米のEVがまだ大規模に普及していない地域で、存在感を高めたいと考えている。
「クリーンテック企業は、常に歓迎される場所に進出しているが、そのため主要な市場は過飽和状態になりつつある。しかし、EVを本格的に普及させるためには、EVのドライバーが居ない地域に充電ステーションを設置する必要がある。これは、ニワトリと卵の関係だ」と彼は語る。
Isaacsonは、米国のインフレ抑制法の新たな連邦税額控除が、EVの普及を後押しすることを期待している、と付け加えた。
(forbes.com 原文)