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2022.11.12 20:00

自分の価値観を見極めることが、キャリアを充実させるカギに

Getty Images

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パーソナルブランドの構築は、自分を知るところから始まる。自分自身についてじっくり振り返り、自らの「ブランド特性」をはっきりと理解する必要があるのだ。

パーソナルブランドを推進していくうえでは、重視すべき点が6つある。価値観、情熱、長所、差別化要因、目的、ゴールだ。これら一つひとつについて、時間をかけて見極めよう。この6つを総合すれば、「自分だからこそ提供できる価値」が見えてくる。

今回の記事では、価値観について取り上げたい。

あなたの価値観は、仕事をするうえでの主義や原則であり、真に充実した自分らしい人生を歩んでいくための土台だ。相互に絡み合った価値観が、感情や行動、反応を左右している。価値観と行動が一致していれば、つまり、自らの価値観に沿った生き方をしていれば、力がみなぎり、やる気が生じ、積極的になる。

しかし、価値観と行動が矛盾していれば(あるいは、あなたの価値観が周囲から軽んじられていれば)、本領を発揮できていないような気がするかもしれない。それどころか、人から避けられてしまう可能性すらある。だからこそ、自分の価値観を正確に見極めて、仕事や行動と一致させることが肝心なのだ。

自分の価値観の見極め方


自分が何に価値を置いているのかを見極めたいときには、自分が不快に思うこと、不満を感じることは何かを振り返ってみるといい。そして、「どうしてそれが不快なのか?」と自問自答したときに浮かんでくる答えは、自分という人間の中核をなす価値観のどれかに反したことに関係している可能性が高い。

たとえば、建物の入り口で、前を行く人が、後ろの人のためにドアを押さえておかないのを見ていら立つなら、礼儀や思いやり、親切心を大事にしているのかもしれない。

自分のなかに潜む価値観を探り出すために、「自分にとって何よりも腹立たしいことは何か?」と自問自答してみよう。そして、その不満の背景に何があるのかを考えてみるといい。

自分の価値観に名前をつけて、その定義を書き出そう。言葉は、人によって受け止め方が違う。書き出した言葉は、自分にとってどんな意味を持つのかを考えてほしい。

自分と会社の価値観が衝突するときは?


個人的な価値観と会社の価値観の関係性について、質問されることが多々ある。「自分ははっきりとした価値観をもっている。会社側は、組織として掲げる価値観に沿って働いてほしいと言う。しかし、その2つがぴたりと一致しないときは、どうやって折り合いをつけたらいいのか」という質問だ。

自らの価値観と一致した組織で働くべきだと言われているが、それは間違いだ。自分の価値観と会社の価値観が完璧に一致することは絶対にないし、それはそれで構わない。ただし、価値観があまりにもずれていて、衝突するようであれば、不満や怒りがわき、労働意欲が薄れてしまうかもしれない。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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