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2022.11.10 09:00

情緒的価値を売る。ロンハーマン代表が考えるウェルビーイング


また同年、商品廃棄を避けるために、セールを廃止した。

「コロナ禍において商品を作り過ぎだと考えさせられ、生産量を絞りました。すると消化率が高まり、在庫も残らなくなっています。2025年までにはオリジナル商品の主要素材を100%サステナブルなものにすることを考えています」

環境配慮でもあるが、その先に見据えるのは、顧客の幸せでもある。「今後は、気に入って購入した商品が、自分だけじゃなく何かの(誰かの)ために一役買っているんだと思ってもらえるようにすることが、お客さま自身の幸せに繋がるのではないか」と三根は言う。

トークの最後は、それぞれが考えるウェルビーングの定義が語られた。

三根は「お客さま、スタッフ、友人など、心身ともに幸せな瞬間を一緒にシェアできる人々がいること」、江部は「サーフィンでいい波に乗った瞬間や、海から上がった時に美味しいお酒やコーヒーを飲みながら語り合えること」。
 
『OCEANS』の江部寿貴編集長

実は、サーフィンはふたり共通の趣味。三根が見かける江部は、「いつも片手でサーフボードを持って、もう片方の手でごみを拾っている」のだという。

自ら“ワンハンド”と呼ぶアクションを「必ずやると決めている」と語る江部。「みんなが少しでもごみを拾い出せば、海はどんどんきれいになるに違いない。一人では意味がないと思われていても、みんながいいことを真似し合えばウェルビーイングな世の中になるのではないか」と、トークを締め括った。

文・写真=小谷紘友 編集=鈴木奈央

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