21年の世界のミリオネアの数は6250万人で、その大半の保有資産は100万〜500万ドルだった。米国では16年以降、ミリオネアの数が急増している。アフリカ系米国人のミリオネアの数は増え続けているものの、他の人種と比較すると依然として少ない。米国に居住するミリオネアの人種比率は、白人が76%、アジア系が8%、黒人が8%、ヒスパニック系が7%だ。
クレディ・スイスのレポートによると、世界のミリオネアの総資産額は、2000年の41兆4000億ドルから2021年は5倍の221兆7000億ドルへと膨れ上がった。同期間で、世界全体の富に占めるミリオネアの資産額の割合は、35%から48%へと増加。保有資産額5000万ドル以上の超富裕層の増加ペースはさらに速く、2021年の超富裕層の21%が新参者だった。
全ての国でミリオネアの数が増えたわけではない。特に減少幅が大きかったのが日本とイタリアで、それぞれ39万5000人と13万5000人減少した。背景には為替相場の変動があり、日本もイタリアも2021年に自国通貨の対ドル相場が下落していた。
新型コロナウイルスの流行は、富の不平等の拡大につながったと広く言われている。収入が平均以下の層については、女性やマイノリティー、若年層などのさまざまなグループがコロナの影響を受けたことを示す証拠が出てきているが、全体的な影響が調査データとして明確に出てくるまでにはまだ数年かかるだろう。
(forbes.com 原文)