中国が打ち上げた秘密のスペースプレーンに「謎の旅仲間」が

中国が開発中の無人スペースプレーン「シェンロン」(Getty Images)

中国のロケット、長征2号Fが小さな再利用可能スペースプレーンを軌道に送り込んでから3カ月が過ぎた。この秘密の無人機は、中国におけるこの種のロケットの歴史を大きく塗り替えるものであり、2020年に打ち上げられたスペースプレーンはわずか2日間宇宙を飛んだだけだった。

つまり、このスペースプレーンがどんなミッションを与えられているにせよ、すでに前例のないことだったが、最近さらに一歩前進し、おそらく先々週のどこかの時点で新たな物体が軌道に放たれている。

Orbital Focusによると、この物体は10月31日に初めて米国宇宙軍のデータに現れ、当初スペースプレーンに接近していたため、観測者らは同機はドッキングするのではないかと想像している。



しかし過去数日間の追跡データによると、2機は徐々に離れはじめ、11月4日時点では約5キロメートルの距離にいた。

それがどんな物体なのか、どんな目的なのか、はっきりとはわからない。中国当局はこのミッションについて、8月に初めてスペースプレーンを打ち上げたことを大まかに認めたこと以外、沈黙を続けている。

似たような物体は、2020年にスペースプレーンが2日間飛行した際にも投入され、マイクロ波信号を数週間発信し続けた。



中国の謎のスペースプレーン計画について、わかっていることのいくつかを以下に挙げる。

1. スペースシャトルに似たこの無人機は、米国空軍が使用しているボーイングX-37Bよりも著しく小さい。X-37Bは、現在2年以上続いているミッションで飛行中だ
2. 中国のスペースプレーン計画は、最近巨額の資金を中国政府から受け取った
3. 中国は、世界中の2点間を超高速で移動する能力をもつ準軌道飛行用宇宙船のテストも行っている

中国が私たちの頭上でやろうとしていることに関するそれ以外の詳細は、今も宙に浮いている。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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