セブンイレブンは2019年に導入されたエボリューション・ストア(Evolution Store)の試験を含め、過去数年で飲食物の提供を強化している。エボリューション・ストアの数は現在9店舗で、それぞれにレストランのコンセプトがある。
フード事業を強化しているコンビニブランドはセブンイレブンに限らない。英石油大手BPは先日、温かい惣菜や食料品がそろう最初のam/pm店舗を初めてニューヨークに開店させた。またケイシーズ(Casey’s)には、ピザ売り場や、一から作ったドーナツを売るパン売り場がある。
クイックトリップ(QuikTrip)は一部の市場で、注文を受けてから作るサブマリンサンドイッチをメニューに追加したし、パイロット・カンパニー(Pilot Company)はつい先日、ブリトー・ジャンクション(Burrito Junction)と呼ばれるテクス・メクス(メキシコとテキサスの特徴を合わせた料理)のデリをオープンさせている。
パイロットのいくつかのサービスエリアでは食品提供サービスを向上させるべく、「ニュー・ホライズンズ(New Horizons)」の取り組みの一環としてリフォームが行われている。同社によると、この取り組みは顧客フィードバックに呼応する形で始まった。
こうした改善は実を結んでいるようだ。広告企業カードリティクス(Cardlytics)の新たな調査では、コンビニエンスストアでの食品の売り上げが20%以上増え、このカテゴリーは従来のクイックサービスレストラン(QSR)から市場シェアを奪っている可能性が高い。
同報告書によると、コンビニエンスストアのシェアは2019年以降、18.42%から21.39%へと増えている。(ガソリンスタンドの給油機での支払いは全て除外されている)
カードリティクスはコンビニエンスストアの強みとして、準備時間が短いことや種類が豊富なこと、待ち時間が短いことを挙げている。QSRでの平均的な待ち時間は7分ほどだが、コンビニエンスストアでは平均4分ほどだ。
また利便性もある。コンビニエンスストアが、QSRと同水準の食品サービスを提供するようになれば、消費者は最も便利な選択肢を選ぶかもしれない。
スピードが一つの要素だが、店舗の場所(セブンイレブンの展開地域を考えよう)や、ガソリンやビールなど追加で提供される商品も影響を与える。後者に関しては、コンビニエンスストアの方が常に有利だ。