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2022.11.10

スタートアップ・コミュニティ独自の最適解を探せ! ダイバーシティ推進

仮屋薗聡一 撮影=若原瑞昌


今回の取組みでも、今後の日本社会へ貢献しインパクトを残せるよう、スタートアップカルチャーでは発展途上国である日本だが、スタートアップエコシステムにおけるダイバーシティーでは世界の先進事例となれるようユニークな取組みを企図・推進していきたいと考えている。足元は業界各社が女性の積極登用を意識した経営に取り組み始めているが女性の採用応募が少ない状況を打破できずにいる。

まずは業界団体として独自のダイバーシティ推進度調査の実施およびケーススタディ共有、加えてForbes JAPANの協力のもと業界全体でのVCキャリアにおける女性ロールモデルの広報活動などからだ。

日本の構造的問題とも目されている高齢化や男性中心社会などの課題を我々のダイバーシティ推進活動を通じて試行錯誤し独自の最適解を模索していければ、これこそスタートアップが果たすべき社会におけるイノベーション的役割の本懐でもあろう。

チャレンジングな取組みであるからこそ、これまで培った業界の連帯を活かして、日本社会の明日への希望となるような施策を見出していきたい。


仮屋薗聡一◎三和総合研究所での経営戦略コンサルティングを経て、1996年、グロービスのベンチャーキャピタル事業設立に参画。1号ファンド、ファンドマネジャーを経て、99年エイパックス・グロービス・パートナーズ設立よりパートナー就任。2006年マネジング・パートナー(代表パートナー)に就任、現在(22年~)共同創業パートナー。15年7月より一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会会長、19年7月より同協会名誉会長を務める。慶應義塾大学法学部卒、米国ピッツバーグ大学MBA修了。
著書に、「機関投資家のためのプライベート・エクイティ」(きんざい)、「ケースで学ぶ起業戦略」(日経BP社)、「MBAビジネスプラン」(ダイヤモンド社)、「ベンチャーキャピタリストが語る起業家への提言」(税務研究会)など。

文=仮屋薗聡一

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