テクノロジー

2022.11.04 13:00

ニュースソースになることが急増するTikTokコンテンツの信憑性に関する懸念


各ソーシャルメディアサイトから定期的にニュースを入手している人の割合(%)

2020年 - 2021年 - 2022年
Twitter 59% - 55% - 53%
Facebook 54% - 47% - 44%
Reddit 42% - 38% - 37%
TikTok 22% - 29% - 33%
YouTube 32% - 30% - 30%
Instagram 28% - 27% - 29%
Snapchat 18% - 16% - 15%
LinkedIn 15% - 14% - 13%
Twitch 11% - 13% - 13%
WhatsApp 13% - 14% - 10%
2022年7月18日~8月21日、米国成人を対象に調査。出典はPew Research Center

ソーシャルメディアからニュースにアクセスする際、情報の正確さ、特に選挙に関する情報が大きな問題になっている。8月にTikTokは「選挙コンテンツに触れる人々を信頼できる情報につなげる」ためのElections Center(選挙センター)を立ち上げた。これには、中間選挙に関係する身分証明書を示すマークをつけた、投票場所や投票方法に関する情報も含まれている。9月、TikTokは政府や政治家にアカウント認証をさせる新しい方針を導入した。さらに、プラットフォーム上での選挙資金集めも禁止された。

政治的メッセージの発信が制限され、ニュースソースとしての存在感が増しているにもかかわらず、TikTokには虚偽の政治情報の拡散を防ぐための安全策がまったくないように見える。Global Witness(グローバル・ウィットネス)とニューヨーク大学のCybersecurity for Democracy(民主主義のためのサイバーセキュリティ)チームが最近行ったテストでは、TikTokは中間選挙に関する虚偽および/または誤解を招く主張がある20の政治広告(英語とスペイン語で各10件)の90%を識別できなかったことが判明したのだ。このテストでは、Facebookもまた、明らかに不正確かつ/または虚偽の政治的メッセージを多く承認してしまっていることがわかった。一方YouTubeは、すべての虚偽の政治広告を識別し、拒否することができていた。さらに、YouTubeはテスト広告を掲載したチャンネルすら停止したほどだ。

このテストについて、Global Witnessのシニアアドバイザーであるジョン・ロイドは「これはもはや新しい問題ではありません。ソーシャルメディア上で拡散される偽情報、嘘、憎悪によって、重要な民主的プロセスが損なわれるのを何年も前から目にしてきました。企業自身も問題を認識していると主張するほどです。しかし、この調査は、プラットフォームで表面化する民主主義への脅威を阻止するために、彼らがまだ十分な対策を打っていないことを示しています」と語っている。
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編集=Akihito Mizukoshi

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