ニュースソースになることが急増するTikTokコンテンツの信憑性に関する懸念

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Pew Research Center(ピュー研究所)は、ニュースソースとしてのソーシャルメディアサイトに関する年次調査を最近発表した。それによると、全ソーシャルメディアサイトの中で、ニュースソースとしてのTikTok(ティックトック)の存在感が一層大きくなっていることが明らかになった。

TikTokは2019年から政治的な広告を受けつけていないが、特に若年層の間で政治的な思想を持つ強力なインフルエンサーのプラットフォームになっている。しかし、最近行われたテストでは、TikTokはそのプラットフォーム上でその政治情報が虚偽であるかどうかを識別することができていない、またはその気がないことが発覚した。

現在、何百万人もの米国人がソーシャルメディアでニュース情報にアクセスしているが、TikTokは利用者の増加が報告されている数少ないものの1つだ。また、TikTokの人気は、他のソーシャルメディアプラットフォームよりも成人の若い層で広く浸透している。ピュー研究所によると、30歳未満の米国成人のうち26%が定期的にTikTokでニュースを入手しているという。それ以上の年齢層になると、TikTokを定期的なニュースソースとして利用する割合は、30~49歳の成人では10%、50~64歳の成人では4%、65歳以上の成人ではわずか1%と急激に減少している。

TikTokをニュースソースとして定期的にアクセスしている米国の成人の総数は、2020年の3%から現在は10%に増加している。それに比べ、近年、ライバルのソーシャルメディアサイトのニュースソースとしての利用頻度は横ばいか減少している。

ピュー研究所の報告によると、米国の加入者層の母数は約2億人と多いため、米国の成人全体の31%がFacebook(フェイスブック)から定期的にニュースにアクセスし、米国の成人の4人に1人が動画共有サイトYouTube(ユーチューブ)からニュースを得ているという。この2大サイトに続くのは、14%のTwitter(ツイッター)、13%のInstagram(インスタグラム)、10%のTikTok、8%のReddit(レディット)だった。以下、LinkedIn(リンクトイン、4%)、Snapchat(スナップチャット、4%)、Nextdoor(ネクストドア、4%)、WhatsApp(ワッツアップ、3%)、Twitch(ツイッチ、1%)となっている。全体として、ピュー研究所は、米国の成人の約半数が少なくとも時々、なんらかのソーシャルメディアからニュースを得ていることを発見した。

一般ユーザーの新たなニュースソースとしてのTikTokは、わずか2年の間に、2020年の22%から33%に成長し、上位ランキング入りしている。TikTokは、定評のあるTwitter、Facebook、Redditに次ぐ4位となった。2020年以降、一般ユーザーの間でニュースソースとしての成長が確認されたのは、InstagramとTwitchの2つだけであり、どちらも増加はごくわずかだった。
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編集=Akihito Mizukoshi

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