ナルシストが自分を守るために仕掛ける「心理的三角関係」から逃れる方法

他人の喧嘩に巻き込まれたことがあるだろうか? 逃れる方法を紹介する(Getty Images)

2人のトラブルに巻き込まれて仲裁役を頼まれた経験はあるだろうか? 以下のような言葉を聞かされたかもしれない。

・お父さんが浮気しているって知ってた?
・兄さんが怒っているみたいだから、謝りに行った方がいい。
・昨夜、妻が私にしたことを信じられないと思う。

もし心当たりがあるなら、あなたは「triangulation」(トライアンギュレーション、心理的三角関係)の症状を経験している。

トライアンギュレーションとは、人を操るテクニックの1つで、争いに関わっている片方または両方が、その状況に第三者を引き込んで緊張を緩和しようとする行為だ。

感情操作は許されるものではなく、進んで体験したい人はいない。しかし、トライアンギュレーションのような戦術を見分けることは困難な場合がある。とりわけ、ナルシストたちは自分の脆弱な自己概念を守るために、操作を通じて支配を維持しようとすることが往々にしてある。

トライアンギュレーションの犠牲者になると、たとえば不安な気持ちや自信をなくすなど、さまざまなかたちの感情的虐待の結果と同じ体験を味わうことになり、自尊心や自己肯定感を傷つけられる。

もし上記のトライアンギュレーションの定義に馴染みがあるなら、そこから逃れるためにできることがある。

#1. 直接会話する

トライアンギュレーションのような操作戦術に対抗することは難しく、会話することが困難であったり、相手が協力的でないときは特にそうだ。

しかし、はっきりと主張することが重要だ。

いいたいことをよく考え、敬意を持ったトーンで話せば、相手は攻撃されていると感じない。相手の状況に共感しつつ、不健全なパターンに気づく能力をあなたが持っていることを相手に気づかせるべきだ。

たとえば、両親があなたと妹を比べるようないい方をしたら、こう切り返すことができる。「妹と私は別の人間。それぞれが唯一無二で私はそれを尊重している。妹と競争なんかしたくない。そうではなく、彼女には自分のスキルに集中して、自分のために生かして欲しい」
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翻訳=高橋信夫

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