この企画は、文化服装学院インダストリアルマーチャンダイジング科の学生によるもの。企業と協力して企画から制作のフローを体験し、アパレル業界の即戦力となる人材を育てる学科だ。現代のアパレル業界は、サンプル製作に消費され廃棄される資源、販売までの長いリードタイム、さらに過剰在庫といった、高い環境負荷の問題を抱えている。これは、アパレル業界のDXを推進することで、そうした課題に挑戦しようという試みだ。
技術サポートを行うKDDIは、昨年11月より、産官学民で渋谷区の未来を創造する一般社団法人、渋谷未来デザインと共同で「Fashion meets Technology in SHIBUYA」を実施している。これは、ファッション専攻の学生にバーチャル技術を応用したサステナブルなモノづくり体験を提供する取り組み。今回はその一環として、文化服装学院の学生とのコラボによるデジタル展示と受注販売を通じて、製造コストと資源の低減に挑む。またここに展示される作品は、商品化を前提としたデザインで、サステナブルな合成繊維を研究開発する金沢のテキスタイルブランドKajif(カジフ)の素材を利用している。
この展示は、体験用URLで誰でも見ることができ、注文もできる。文化祭は11月3日から5日までだが、11月8日から13日の1週間、渋谷未来デザインが主催する「 渋谷アイデア会議 SIW 2022」でも体験できることになっている。