世界一のオーガニック大国 デンマークから日本が学ぶこと


日本のオーガニック事情




日本でもオーガニックの需要が少しずつ高まっていますが、2017年にオーガニック認証を獲得していたものは、日本で作られたコメの0.1%、野菜の0.35%にとどまっている。

2018年、日本人1人当たりの年間オーガニック商品消費額は1408円となっており、2019年のデンマークと比較すると約30分の1しかない。

農林水産省が令和元年に報告した内容によると、日本で週に1回以上オーガニック食品を食べている人の割合は34.7%にとどまっている。

どの数値を見ても、ほかの先進国から大きく遅れを取っていると言えるだろう。

日本で広まらない理由


日本でオーガニックが普及しない要因として、国民の環境意識が低いことに加え、そもそも「オーガニック=エコ」という認識が広まっていないことが考えられる。

農林水産省の調査によると、8割以上の人が「有機」に対して「安全」「高い」というイメージを持っており、「環境に負荷をかけていない」と回答した人は62.5%しかいなかった。

需要を拡大するためには、オーガニックによる環境保全効果をより多くの人々に理解してもらうことが大切だ。

私たちにできること


日本では、身近に売られているオーガニック食品はまだまだ少なく、値段も比較的高い傾向にある。

一方、デンマークではチェーン展開しているごく普通のスーパーで、多種多様なオーガニック商品が手に入る。

賃金も関心も上がらない日本で同じような状況を実現するのは難しいが、余裕がある人は積極的にオーガニック商品を選ぶようにしていこう。

【参考文献】
・OKOLOGISK LANDSFORENING
https://okologi.dk/om-os/english/facts-figures-about-danish-organics/
・NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sakusakukeizai/20210323/394/
・ORGANIC DENMARK
https://www.organicdenmark.com/blog/new-figures-sales-of-organic-products-unchanged-in-2021
・農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/yuuki/attach/pdf/meguji-full.pdf
https://www.maff.go.jp/j/finding/mind/attach/pdf/index-17.pdf
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/yuuki/attach/pdf/sesaku-6.pdf
・日本貿易振興機構アジア経済研究所
https://core.ac.uk/download/pdf/288468275.pdf
・EPI
https://epi.yale.edu/epi-results/2022/component/epi
・Ministry of Food, Agriculture and Fisheries of Denmark
https://en.fvm.dk/focus-on/organic-denmark/organic-action-plan-2015/
・YAHOO!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/byline/inosehijiri/20200822-00194520



※この記事は、2022年10月にリリースされた「エシカルな暮らし」からの転載です。

文=エシカルな暮らし編集部

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