正直なところ、たった1分しかかからなかった。問題は、アプリを初めて使う際にいくつかチャンネルを登録し、短い動画をフリックしないと、TikTokはデフォルトで不適切もしくは際どい「人気」コンテンツだけを表示してしまうことだ。デフォルトだと、ひどい動画だらけだ。
もっと深く掘り下げると、冬の道路の端から滑り落ちるクルマや、踊る10代を見るのが好きではない人向けの、知的で役に立つ動画も豊富に存在する。
最近、Officeology(オフィソロジー)という会社が、現代の職場環境を脱構築する目的で作られた動画へのリンクをシェアした。そのすべてに同意するわけではないが、その中のいくつかはおもしろく、的を射ていると思う。必ずしも誰にとっても幸せな場所というわけではない、「職場文化」について考えさせられた。
例えば、あるTikTokユーザーは、電話をかけることについて正当な指摘をしている。この動画にはこれまでに約1万3000件のコメントが寄せられており、そのほとんどが私のような内向的な人間からだ。テキスト、Slack(スラック)、もしくは別のメッセージアプリなど、他にも有効な選択肢がたくさんある昨今、人に電話をかけることがどういうことなのかについて、同情している。
別の動画では、会社側が新入社員に配るノートパソコンの種類から、「ある種のメッセージ」を読み取れると述べている。下位がDell(デル)で、上位はApple(アップル)だ。私はこの意見には反対だ。私の経験では、Dellのノートパソコンは常に非常に良いパフォーマンスを発揮してきたためだ。しかし、会社側は社用デバイスを支給する際に、それが労働者に何を伝えてしまっているのかをよく考えるべきだという主旨は理解できる。
Officeologyの創設者兼CEOであるアダム・バトラーは、「Z世代が職場で注意すべき赤信号をお互いに共有し合っていることはすばらしいことです」と述べている。「しかし、使用されている特定のデバイスが心配の種になる必要はないと思います」という。
OfficeologyがシェアしたあるTikTokの動画はとても笑える。職場でZoom(ズーム)のボタンや画面共有の方法を探しているときに私たちが無意識に出してしまっている音について話している。これは最高だ。私たちがなぜそのような音を出してしまうのか、もしくは、会議のたびになぜ画面上のオプションを見つけるのがそれほど難しいのか、私にもよくわからない。コーヒー不足やストレスのせいにする以外思いつかないだろう。