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2022.11.03 10:30

アマゾンだけじゃない ロンドンの「レジなし」店舗事情

Getty Images

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ロンドンのホルボーン地区は、周辺にテクノロジーに精通した忙しいビジネスマンが多いことや、Amazon UKとSainsbury’sの本社があることも手伝って、レジなし店舗の拠点となっています。また、両社による「Just Walk Out(歩くだけ)」の店舗と並んで、英国食料品業界のリーダーであるTescoも同様の事業を展開しています。

これらのレジなし店舗は、人感センサーとAIを搭載したカメラを組み合わせ、人や商品をリアルタイムで追跡し、各店舗のアプリの決済機能により、購入金額が自動的に引き落とされる仕組みです。

本レポートではホルボーンにある、Amazon Fresh、Sainsbury’sの Smartshop Pick & Go、TescoのGetGoの店舗視察で得られた主な考察を紹介します。

Eコマースの登場以来、自動決済は小売業における最も大きな変化の一つです。レジなし店舗は、買い物客にとってよりシンプルで迅速かつ便利なショッピング体験を提供し、小売業者にとっては人件費の削減、在庫や補充作業の合理化、顧客データへのアクセスと広告効果の向上が期待できます。

これらの技術はパンデミック期間に、人々がレジの行列や従業員との接触を回避する方法を模索したことで広く普及しました。Juniper Researchによると、自動決済によって取引される総額は、2020年にはわずか20億ドルだったところ、2025年には世界で3870億ドルに達すると推定されています。

アマゾンは英国での自動決済分野で大きな動きを見せており、2021年3月に1号店となるJust Walk Out技術を導入した店舗をオープンし、その後12店舗をオープンしました。2024年末までには英国内で260店舗以上の同様の店舗をオープンする予定だと言われています。

アマゾンがレジなし店舗の分野で先行しているのは間違いありませんが、同分野に参入しているのは同社だけではありません。2021年10月にはTescoが初のJust Walk Out型店舗である「GetGo」をオープンし、その1カ月後にはSainsbury’sが同様の店舗「Smartshop Pick & Go」をオープンしました。

一方、Morrisonsは現在、リテールテックのスートアップのAiFiと提携して、ブラッドフォードの本社で従業員向けのレジなし店舗をテスト中で、近々このフォーマットを拡大していく予定です。また、英国のAldiもこの流れに乗り、2022年1月にロンドンのグリニッジで初のレジなし店舗「Aldi Shop&Go」をオープンさせました。

英国のレジなし店舗視察


Coresight Researchチームは、ホルボーンにあるAmazon Fresh、Sainsbury’sのSmartShop Pick & Go、TescoのGetGoのレジなし店舗を視察しました。本レポートでは3店舗の主な特徴を、写真を交えて様々な考察を紹介します。

1. Amazon Fresh

Amazon Freshは2021年11月4日、独自のJust Walk Out技術を導入した店舗を、ホルボーンにオープンしました。同店は2500メートルの広さで、ハイホルボーンとチャンセリーレーンが交わる場所に位置しています。


ハイホルボーンとチャンセリーレーンの角にあるAmazon Freshの外観
出典:Coresight Research
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文=RxR Innovation Initiative

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