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2022.11.01

ジェフ・ベゾスの資産1兆円が消滅、世界4位の富豪に後退

アマゾン創業者のジェフ・ベゾス / Getty Images

アマゾン創業者のジェフ・ベゾスの保有資産は、同社が10月27日に開示した第4四半期(10〜12月)の売上高見通しがアナリスト予想を下回ったことを受け、28日に72億ドル(約1兆円)減少した。

アマゾンの株価は、27日の第3四半期決算発表を受けて、28日に6.8%下落した。この下落により、ベゾスは世界第3位の富豪の座をインドのビリオネアのゴータム・アダニに奪われた。

ベゾスは現在、フォーブスのリアルタイム・ビリオネア・ランキングで4位につけ、推定保有資産は1272億ドル(約19兆円)とされている。彼の富の大部分は、アマゾンのおよそ10%の株式によるもので、フォーブスは彼の資産が2022年の年初から660億ドル減少したと試算している。

アマゾン株の下落で資産を減らしたのはベゾスだけではない。彼の元妻で慈善活動家のマッケンジー・スコットも28日に21億ドルを失った。スコットは2019年にベゾスと離婚した後に、ベゾスが保有するアマゾン株の4分の1を受け取った。彼女はその後、128億ドルを1200以上の非営利団体に寄付したが、現在もなお推定1470万株のアマゾン株を保有している。

年末のホリデーシーズンは通常、Eコマース企業の稼ぎ時だが、アマゾンは27日、今年最後の3カ月間の売上高をアナリスト予想の1550億ドルを下回る1400億~1480億ドルと予想した。

アマゾンのCEOのアンディ・ジェシーは、決算発表で次のように述べた。「マクロ経済環境に多くのことが起こる中、我々は長期的視野に立ち、戦略的な賭けを妥協することなく投資のバランスを取っていく」

1994年にアマゾンを創業したベゾスは、2021年7月に同社のCEOを退任したが、引き続き同社のエグゼクティブチェアマンを務めている。アマゾンの株価は2021年7月に最高値をつけた後に、45%近く下落している。

その他の富豪も、ここ最近大きく資産を減らしており、2021年11月に3200億ドルと試算されたイーロン・マスクの保有資産も、約1000億ドル減少した。メタ(旧フェイスブック)の創業者でCEOのマーク・ザッカーバーグの保有資産も27日に110億ドル減少し、2021年9月のピーク時の資産1364億ドルのほぼ4分の3に当たる1000億ドルを失った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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