偽アカウント撲滅を図るLinkedIn、プロフィール審査ツールを導入

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リンクトイン(LinkedIn)はここ最近、偽アカウントに悩まされているが、同社は、プロフィールが本物かどうかをユーザーが判断するのを助けるツールを導入する。

リンクトインは、About this profile(このプロフィールについて)機能を追加し、プロフィールの作成日と最終更新日およびその人物の電話番号や勤務先のEメールが認証済みかどうかを表示する。同社のプロダクト担当副社長のオスカー・ロドリゲスは、「この情報を確認することで、つながりのリクエストを受けた場合の判断に役立ててもらいたい」と述べている。

偽のアカウントは、AIを使って生成された偽の写真を使用する場合が多いため、リンクトインは、AIモデルを使ってその真贋を評価するが、顔認識テクノロジーは用いない。同社は、ハイリスクなコンテンツを含むメッセージにはフラグを立てるという。

「別のプラットフォームで会話するよう求めるメッセージは、詐欺の兆候である可能性が高い。不審なメッセージを受けたユーザーは、送信者に知らせることなくコンテンツを報告できる」とロドリゲスは述べた。

同社のこの動きは、リンクトインが偽のプロフィールで溢れかえっているという報告を受けてのものだ。先月はサイバー犯罪の専門家であるBrian Krebsが、世界的大手企業のセキュリティ責任者の偽プロフィールが大量に掲載されていると報告した。

「偽プロフィールの背後にいる組織については未解明だが、グーグルが買収したセキュリティ企業のマンディアントは8月に、北朝鮮のために働くハッカーが、暗号通貨企業に潜入するための計画の一環として、リンクトインとインディードのプロフィールをコピーしていると報告した」と彼は書いている。

また、別のケースでは、犯罪者が偽プロフィールを通じて偽造品を宣伝したり、人々を騙してサイトに誘導し、金銭詐欺を行うものが報告されている。さらに、犯罪者がソーシャルメディアを使って、ロマンス詐欺を行うケースも確認されている。

ロドリゲスによると、偽アカウントの大半は、稼働する前に同社の自動システムによって検出されており、同社はそのシステムの改善にも取り組んでいるという。

forbes.com原文

編集=上田裕資

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