メタの株価は27日に25%下落して97.94ドルをつけ、2016年12月以来の安値になった。26日遅くに発表された第3四半期の決算報告で、フェイスブックの純利益は52%減少し、売上高は前年同期比4%減となり、アナリストの予想を大きく下回った。さらに、次の事業の柱としているメタバース部門は今年9月30日までに94億ドルもの損失を出し、惨めに失敗していることが示された。
ザッカーバーグは26日、米国株式市場が閉まった後の決算説明会でこう述べた。「多くの人がこの投資に反対するかもしれないことは分かっている。しかし、私が言えるのは、この分野は非常に重要なものになるということで、ここに注力しないのは間違いだと思う」
ザッカーバーグはフォーブスのリアルタイム・ビリオネアランキングで、26日の市場終了時点で世界25位の富豪だったが、株価の下落を受けて27日に29位に転落した。
ザッカーバーグにとって、今年はいい年ではなかった。メタの株価はパンデミック時に高騰して2021年9月7日に最高値をつけ、彼の保有資産1364億ドルに跳ね上がっていた。しかし、それ以来、メタの株価は74%暴落し、ザッカーバーグはピーク時の資産のほぼ4分の3に当たる1000億ドルを失った。
メタは収益の大部分を占める広告事業でもTikTokとの激しい競争に直面しており、差し迫った景気後退への懸念から広告主の撤退が始まっている。さらに、昨年アップルが行ったプライバシーポリシーの変更により、アプリ間でユーザーを追跡することが難しくなり、広告収入が減少していることも、同社の苦境に拍車をかけている。
(forbes.com 原文)