11月1日、2022 RM4は危険なほど地球の近くにやってくる。実際の距離は地球と月の距離の6倍で、それほど近いと思えないかもしれない。月は地球から平均38万4400キロメートル離れているので、2022 RM4が最接近した際の距離はおよそ240万キロメートルとなる。
この距離は、今回のような大きな小惑星としては非常に近いものだ。2022 RM4は天文学者の間で幅330~740メートルと推測されている。つまりその最大値だった場合、世界一高いビルほどの大きさということになる。
No danger, but newly-discovered asteroid 2022 RM4 will pass less than 6 lunar distances on November 1. Possibly as wide as 740 meters, it will brighten to mag 14.3, well within reach of backyard telescopes. @unistellar
— Tony Dunn (@tony873004) October 5, 2022
This is very close for an asteroid this size. #2022RM4 pic.twitter.com/Z8khblg3Gq
2022年9月12日、ハワイ、ハレアカラのパンスターズ2望遠鏡の天文学者チームが2022 RM4を発見した。それはNASAジェット推進研究所によって地球近傍天体(NEO)に分類された。NEOはアポロ型の天体で、潜在的に危険な小惑星(PHA)とされている。アポロ群は天体クラスの1つで、小惑星1862アポロから名前をとった。
このタイプの小惑星は、その軌道が地球が太陽を周回する軌道よりも大きく、その経路は地球の経路と交差する。2022 RM4は太陽を1397日で周回し、経路は時々地球の軌道経路と交差する。
2022 RM4はあまりにも大きく、あまりにも近くを通るため、多くの天文学者が望遠鏡を使って写真を撮影するだろう。
その1人になるであろう天文学者のジャンルカ・マシが運営する組織Virtual Telescope Projectが、観測経過をオンラインでライブ配信する。中継はUTC(協定世界時)2022年11月1日、午後5時(日本時間11月2日午前2時)に予定されている。2022 RM4が最接近する瞬間は午後6時32分 UST(日本時間午前3時32分)だ。
もしこれが地球に向かって飛んできたら、NASAは何ができるのか? 実は幸運な偶然により、2022 RM4のサイズは、2022年9月末にNASAが画期的なDARTミッションで衝突させることに成功したディディモスとほぼ同じだ。
地球近傍天体(NEO)とは、太陽から1億9500万キロメートル以内を通る軌道を持つ小惑星および彗星を指す。潜在的に危険な小惑星(PHA)は、地球の近くに到達できる軌道を持ち、衝突した場合に著しい地域的被害を与えるNEOを指すために天文学者が使用する用語だ。
澄み切った空と大きな瞳に願いを込めて。
(forbes.com 原文)